歌詞解釈/微笑みの爆弾【名曲の物語を紐解く】~歌詞の意味を考える~
『微笑みの爆弾』は、馬渡松子の2枚目のシングルです。1992年11月6日に発売されました。そして、フジテレビ系テレビアニメ『幽☆遊☆白書』のオープニングテーマソングにも起用されました。1話から最終話までずっとこの曲がオープニングテーマソングだったことから、『幽☆遊☆白書』といえば『微笑みの爆弾』というイメージが強い人が多いです。
また、テレビアニメだけでなく、劇場アニメ『幽☆遊☆白書』にも起用されています。
この曲の歌詞は、主人公が子供から大人になるにつれて気が付いたことが書かれています。今回は、この曲の歌詞の意味を紐解いていきましょう。
微笑みの爆弾【歌詞】幽遊白書
都会(まち)の人ごみ 肩がぶつかって ひとりぼっち
果てない草原 風がビュビュンと ひとりぼっち
どっちだろう 泣きたくなる場所は
2つマルをつけて ちょっぴりオトナさ※メチャメチャ苦しい壁だって ふいに なぜか
ぶち壊す 勇気とPOWER 湧いてくるのは
メチャメチャきびしい人達が ふいに 見せた
やさしさの せいだったり するんだろうね※ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!今まで何回 ヨロシクと元気に 叫んだだろう
今まで何回 サヨナラと泣いて 別れただろう
どっちだろう 比べて多い数は
中にイコール書いて ちょっぴりオトナさメチャメチャ悲しいときだって ふいに なぜか
乗り越える 勇気とPOWER 湧いてくるのは
メチャメチャやさしい人達が ふいに 見せた
きびしさの せいだったり するんだろうね
ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!※Repeatメチャメチャ楽しいときだって 忘れないよ
いつまでも 勇気とPOWER なくさないよ
メチャメチャひとりぼっちの人に あげる
唇の 裏側に 隠してある
ホ・ホ・エ・ミ・ノ・バ・ク・ダン!
出典:リーシャウロン
微笑みの爆弾【歌詞解釈】歌詞の意味
都会(まち)の人ごみ 肩がぶつかって ひとりぼっち
果てない草原 風がビュビュンと ひとりぼっち
どっちだろう 泣きたくなる場所は
2つマルをつけて ちょっぴりオトナさ出典:リーシャウロン
問1 泣きたくなる場所はどちらか、該当する方に〇をつけなさい。
( )都会(まち)の人ごみ 肩がぶつかって ひとりぼっち
( )果てない草原 風がビュビュンと ひとりぼっち
という問いが出されたとします。主人公は、考えて両方に〇を付けました。そして、両方にマルを付けた自分に対して、ちょっぴり大人になった、と思っています。
この問いは、どちらの選択肢も孤独になる場所を上げていますが、真逆の要素で構成されています。沢山の人がいるが、頼れる人、心通わすことができる人が全くいない環境と、見渡す限り本当に誰もいない環境と、どちらが孤独か、という問いです。
主人公が子供から大人になっていくにつれて、どちらの孤独も理解するようになった、ということです。
メチャメチャ苦しい壁だって ふいに なぜか
ぶち壊す 勇気とPOWER 湧いてくるのは
メチャメチャきびしい人達が ふいに 見せた
やさしさの せいだったり するんだろうね出典:リーシャウロン
主人公が、人生においての高い壁を乗り超えることができるときは、その壁をぶち壊すことができる勇気とパワーが湧いてきたときだと思っています。そしてその勇気とパワーが湧いてくるきっかけが何かを考えると、厳しい人たちが不意に見せた『やさしさ』だと考えています。
厳しい人達、というのは、主人公と関わる大人達のことでしょう。両親だったり、先生だったり、『達』と言っていることから複数いたのでしょう。その厳しさにを時には鬱陶しく思い反発したこともあったかもしれません。
でも、主人公は、成長するにつれて、その厳しい人達の厳しさの裏側にある『優しさ』のおかげで、自分は壁を乗り超える力や気持ちを持つことができたと気が付くのです。
ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!
出典:リーシャウロン
そしてお礼を述べているのです。
今まで何回 ヨロシクと元気に 叫んだだろう
今まで何回 サヨナラと泣いて 別れただろう
どっちだろう 比べて多い数は
中にイコール書いて ちょっぴりオトナさ出典:リーシャウロン
問2 比べて多い数はどちらか、該当する方を答えなさい。
A:今までにヨロシクと元気に叫んだ回数
B:今までにサヨナラと泣いて別れた回数
という問いが出されたとします。主人公は、考えて、選択肢二つの間に=(イコール)をかきました。そして、そうした自分に対してちょっぴり大人になった、と思っています
この問いは、人生において、真剣な『出会い』と『別れ』はどちらが多いか、というものです。主人公が子供から大人になっていくにつれて、『出会い』と『別れ』は、真逆なことではなく、表裏一体の出来事であるということを理解するようになった、ということです。
メチャメチャ悲しいときだって ふいに なぜか
乗り越える 勇気とPOWER 湧いてくるのは
メチャメチャやさしい人達が ふいに 見せた
きびしさの せいだったり するんだろうね出典:リーシャウロン
主人公が悲しい気持ちを乗り超える時も、勇気とパワーが湧いてきたときだと思っています。そしてその勇気とパワーが湧いてくるきっかけが何かを考えると、優しい人達が不意に見せた『きびしさ』だと考えています。
主人公は、成長するにつれて、優しい人達の優しさの裏側にある『厳しさ』のおかげで、自分は悲しい出来事を乗り超える力や気持ちを持つことができたと気が付いているのです。
ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!
出典:リーシャウロン
そしてお礼を述べています。
メチャメチャ苦しい壁だって ふいに なぜか
ぶち壊す 勇気とPOWER 湧いてくるのは
メチャメチャきびしい人達が ふいに 見せた
やさしさの せいだったり するんだろうね出典:リーシャウロン
この歌詞の中で出てくる、『厳しい人達』と『優しい人達』は同じ人物、同じ大人達であると考えられます。そして、成長した主人公は、見えているものだけが、物事の本質ではないということを理解しました。厳しさの裏側にある優しさや、優しさの裏側にある厳しさを理解したということなのでしょう。
メチャメチャ楽しいときだって 忘れないよ
いつまでも 勇気とPOWER なくさないよ
メチャメチャひとりぼっちの人に あげる
唇の 裏側に 隠してある
ホ・ホ・エ・ミ・ノ・バ・ク・ダン!出典:リーシャウロン
そして、人生において、人とのかかわりが、自分や他者に与える影響の重さを実感しています。お世話になった人達との思い出は、苦しいといや悲しい時ばかりではなかったようです。楽しい思い出もたくさんあったようですね。
今までは、勇気やパワーを出すには、きっかけとなる周りの人達の存在が必要だったけど、これからは自分一人でも思い出せるようにしていくという決意のようなものが感じられます。
最後に、主人公は、いままで誰かからもらってきたモノを、ひとりぼっちの人にあげようとしています。そしてそれが何かと言うと、唇の裏側、つまり見えないところにかくしてある『微笑みの爆弾』だと言います。
微笑みの爆弾【タイトル考察】
歌詞の、一番最後に出てきます『微笑みの爆弾』というワード。メロディーも、ワードもリフレインが多いこの曲において、1回しか出てこないのは少し意外な気もします。
爆弾は、爆発する前の物体としての大きさに比べて、爆発した後の威力、影響力はとても大きなものです。『微笑み』というものの、受け手に対しての影響力の大きさを『爆弾』にたとえています。
主人公が大人になっていくにつれて、この周りから受け取る『微笑みの爆弾』の存在とその影響力に気づき、感謝し、そして自分も周りに『微笑みの爆弾』を渡そうと思っています。
微笑みの爆弾【データ】
作詞:リーシャウロン
作曲:馬渡 松子
歌:馬渡 松子
「微笑みの爆弾」(ほほえみのばくだん)は、馬渡松子の2枚目のシングル。1992年11月6日にメディア・レモラスから発売された。
表題曲は、フジテレビ系テレビアニメ『幽☆遊☆白書』のオープニングテーマ、劇場アニメ『幽☆遊☆白書』に起用された。なおカップリングの「ホームワークが終わらない」は、1枚目のアルバム『逢いたし学なりがたし』からのリカットで、同アニメのエンディングに起用された。
Wikipediaより引用
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