web漫画/カカオ79%【あらすじ(ネタバレ)&感想159話】~残り21%の甘さ~
カカオ79%4巻発売決定!
159:不本意【ネタバレ注意】
カカオ79%【あらすじ(ネタバレ有)】
焼き肉、そしてカラオケ。文化祭の1-Bの打ち上げだ。カラオケで先生が、眼鏡をずり上げながら話す。
「お前らよく聞け。俺はもう帰る。勤務時間外のガキのお守りはごめんだ。会計は済ませた。いいか、決して問題を起こすなよ。絶対俺に面倒をかけるな、わかったか?これが終わったらおとなしく家に帰るんだ。」
クラスメイト達は声をそろえて頭を下げた。
「御意」
先生が帰ってしまうと、クラスメイト達は再び盛り上がる。
「キャッホー!遊ぶぜ!!」
「キャー」
「キャッホー」
「イエーイ」
「でもあれだな」
「肝心の主役3人が誰も参加してないのがちょっと寂しいというか、委員長は松本先輩に捕まってまだ付き添い中って感じだし、綾野さんは体調悪くてパス、一ノ瀬は送ったら戻るって言ってたけど、こういうところ見るとやっぱ幼馴染なんだなーと思うよね」
「んであいつも欠席なのか?」
「ああ、あいつね」
「モブ男爵」
「いい加減ちゃんと名前で呼ばないと怒るなあいつ(笑)」
***
夕暮れの街中を、モブ男が歩いていた。
そのすぐ後を、木に隠れながら翼が追いかける。
私は
自分が今、とんでもなくばかばかしいことを
やっていることに気が付いている。
これはいわゆる、尾行というやつだ。
もう少しやつのことを調べる必要があると判断してのこと
あの写真のことや
愛ちゃんとの関わり・・・
先に接触してきた分、聞けば話してくれるかもしれない
でもその前に
それを・・・やつの話しを信じていいのか
という疑問を抱いている私は
打ち上げから逃げたやつをつけることにした
夏目・・・新木・・・苗字が二つ
そういえば前に
翼は夏休みの旅行の時に、モブ男が話していたことを思い出す。
・・・何、元カノに浮気でもされたことあるの?と聞いた翼に、モブ男が答えた言葉。
元カノじゃなくてね、うちの母がね
おかげで親は離婚、周り、親戚共には後ろ指を指されまくり
と言ってたっけ。
じゃあ旧姓が新木?
それで夏目家と関わりが出来て、そこから愛ちゃんとも関わりが・・・とか?
翼の脳裏には、はにかむように笑う愛ちゃんが浮かんだ。
もしそうだったら・・・
本当に愛ちゃんと
また・・・会える?
モブ男の後ろ姿を追いながら隠れている翼に、突然勇が話しかけた。
「何?オレンジ野郎をつけてるの?」
「シーーーーッ!声出さないで!バレたらどうする・・・」
と言いながら振り返る翼は驚く。
「な、なんでここに!?てかいつから!?」
「え?最初から?」
「尾行うまいなおい!?」
翼は身体を勇の方に向けて話した。
「打ち上げ戻るって言ってなかったっけ!?」
そんな翼に勇も答える。
「あぁ、戻ろうとしたらなぜか具合悪いはずのゴリラがコソコソしているからつけた。その様子じゃ大丈夫そうだけど。つーか、昼間あいつと何かあったんだろ。俺が橘のところに行ってた時に。」
勇がまっすぐに翼の方を見て言うので、翼は思わずギクッとする。
「いやいやいや何もないって!ここには用事があって来ただけで・・・!」
「じゃ、何で隠れてんだよ」
勇はまだ疑いのまなざしをむけている。
「そ、それはあの嫌なやつと顔合わせたくないからに決まって・・・お、おおっ!!見失・・・いや、見、見えなくなったな!?よっしゃ!もう堂々と行ける!」
いつの間にか消えてるし、クッソ、ここまでか、と翼が思っていると、勇はまだ疑わしい眼差しを向けてくる。
「こ、こ、こ、ここにはね!?あの、あのために来たのよ!ほらあの!」
翼は焦りながらも考える。
あれ?そういえばここって確か
あった!やっぱり・・・!
翼はバーガーショップの看板の方を指し示した。
「て、天童さんに会いに来たんだから!!」
それを聞いた勇は、大きな口を開けて衝撃を受けた顔をした。
そしてそのまま固まる。
あ、すげぇ嫌な顔
翼は勇を見ながら思った。
***
たまたま天童さんのバイト先が近くで
とっさの嘘ついて来ちゃったけど
「天童なら今日休みだよ」
体調不良で数日休みが欲しいとさ
と、お店で言われて帰路についた。
「無駄足だったな」
「そ、そうだね」
と言って2人は黙る。
・・・体調不良・・・
勇と付き合うことになったり
夏目・・・新木・・野郎のこともあったりで
忘れていたけど
翼は文化祭初日の夕方、天童さんは先に帰ったと言った橘君の表情を思い出していた。
さすがに心配になってきた。
私の心配なんかいらないどころか
迷惑って言われる気がするけど
そしてその後蹴られるところまで想像できた。
「天童さんは、中学の時からずっと一人暮らしなんだ・・・」以前、橘君が説明してくれた。
翼は寝込む天童さんを想像する。スマホを見る。
まだ返信は来てない・・・じゃあ・・・よぉし!
そして2人は家に到着した。翼は笑顔で手を振った。
「それじゃ勇、また明日ね、私はちょっと用事あるから先入って。」
そんな翼の手を、勇はガッと止める。
「ん?」
「用事って何」
翼がビクッとしながら答える。
「え!?いや、ちょっとコンビニへ・・・」
勇は落ち着いた表情で翼を見てそして言う。
「・・・何もかも全部言ってほしいってわけじゃないけどさ、困った事とか考え込むぐらいのことは俺にくらい話してくれてもいいじゃん。」
翼はハッとした表情をする。
「・・・翼、よく聞いて」
勇は両手を翼の首に回した。
「隠したこととか話したくないこと、幼馴染としてずっと一緒に生きてきた今までも、お互いあるにはあったと思うんだ。」
「ちょ、ちょっと勝手にくっつかないんじゃなかったっけ・・・」
翼は慌てる。
勇はそのことには直接答えずに話しを続ける。
「でもこれからは違う、付き合うことになったんだし、このまま続けばゆくゆくは人生の伴侶になるんだ。」
「は・・・はい?・・・じ、じんせいの・・・は、はんりょ・・・?」
翼は面食らう。
「なるんだろ?それとも何、俺と別れるつもりか?」
勇は翼の両ほっぺをひっぱる。
「いでいでいでで、いいえおんなおどは」
(いいえ、そんなことは)
「こんな夕方に外ぶらつく時ぐらいは俺も連れてけっつーの。どうしてこうも活発で行動的なんだろうな、犬かな、ゴリラかな、せめて行先ぐらい嘘つくのやめろ、バレバレだっつーの」
翼は勇になじられながら、顔をブニブニされる。
・・・これはきっと夏目新木のことでうじうじしていることも含めて言ってるんだ
私が話したがらないのを察して・・・でも
心配かけたよに寂しい思いもさせたのかな
以前、勇は翼に言っていた
「夏目の痕跡、探してるんだ」
まだ夏目(新木?)のことは話せないけど
「ごめん、天童さんのことが心配でちょっとお家に寄ってみようと思って。女の子の一人暮らし部屋に行くんだから一緒に行こうと話しにくくて・・・ごめん」
勇は翼の言葉と、一生懸命話す姿にキュンとする。
「・・・別に怒ってるわけじゃねぇよ、今後こういうのは話してほしいってことだったから」
「う、うん」
勇は、話しながらどんどん翼に顔を近づけてくる。
「んで、あのヤンキー女のところには俺も一緒に行く。家には入んないからそれならいいよな?」
「う、うん、い、いいけど、な、何で近づいてくんの、もう離してほしいんだけど」
「キスしたい」
勇の一言に翼は真っ赤になる。
「は!?っこ外なんだけど、家の前だぞ!?バカじゃないの!?てか断りもなくくっつくのはもうしないって・・・!」
「今断ったじゃん」
「こっちが断るわ、どけ変態!」
バターン、と勇の家の玄関のドアが開き、蛍が出てきた。勇が翼にキスをする体勢のまま2人は蛍の方を見た。
「ん?」
固まる2人と蛍。そのあと蛍は、笑顔で言う。
「続ければ?」
そして、腕を組んだまま、ニヤニヤと2人を眺めていた。
to be continued
カカオ79%4巻発売決定!
カカオ79%【感想(ネタバレ有)】
蛍様、さすがです。とっさに、「続ければ?」は出てきません笑そして、ニヤニヤしながら見られたら、勇も翼も固まるしかないですね。
それにしても、付き合いだしてから蛍にバレるまで、早かったですね。蛍は勇の片思いにもずっと気がついていたし、翼ともそういう話をしていてので、すぐにバレちゃうって思ってましてが、予想通りでした。そもそも家の前でイチャイチャしてたら隠す気ないですよね。。。
それにしても、勇の人生の伴侶発言!!付き合い出したらもう?!って感じでした。でも、勇のママも以前、花火大会で浴衣着せているとき翼に、嫁に来ないかと言ってましたし、翼のママも、中3のホワイトデーで風邪をひいた翼を看病する勇に、独り占め発言していましたし、なんてったって隣同士ですし、障害はなさそう、、、シスコンの空にぃくらいでしょうか笑
いったんモブ男は見失ってしまいましたが、深追いしない方がいいような気がします。モブ男よりも天童さんをなんとかしてあげて!というのは私の気持ちです。
そして勇は、翼のことが心配な気持ちもわかりますが、打ち上げに戻らなくていいのでしょうか???翼以外はどうでもいいという気持ちはわかりますが、戻ると言ったのだから、翼をおくっていったまま戻らなかったら、また波風たっちゃわないか心配です。
カカオ79%【ネタバレ/伏線回収班】
●モブ男が前に母親の不倫について話していた話→『カカオ79%』64:旅行(3)【あらすじ&感想】
●天童さん告白の話→『カカオ79%』145:好きな人【あらすじ&感想】
●天童さんのことを橘くんに聞いた時の橘くんの反応がなんとも言えない表情だった話→『カカオ79%』146:好きな人の好きな人【あらすじ&感想】
●天童さんの一人暮らしの部屋に初めて行った時の話→『カカオ79%』106:恋する乙女たち(5)【あらすじ&感想】
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