『カカオ79%』64:旅行(3)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想64話】~残り21%の甘さ~

64:旅行(3)

【あらすじ】

「おじいちゃん、おじいちゃんどこですか?」
と言いながら、橘君は壺や茶箪笥を開けてはしめている。
「なんか・・・探す場所おかしくない?」
と言う勇に、よく、こんなところにお酒を抱えて隠れていると言う。サイズ的にぴったりだそう。どうやら小さいおじいちゃんを探しているようだ。

おじいちゃんを探しながら、他の同級生とすれ違う。
「た、橘君!今から海辺で花火をするんだけど、一緒に行かない?」
用事があるんだ、と優しく断る橘君を勇はなにげに観察している。

おじいちゃん探しで移動しながら、勇が話しかける。
「さっきの子は同じクラス?それともテニス部?」
どうやら、同中の女の子だそうだ。しかし接点はあまりなく、会話したのは3回位とのこと。
「・・・橘君ってすげえコミュ力高いよな」
勇は口にこそ出さなかったが、3回会話しただけで、ガチで惚れられていることに感心していた。

そして、天童さんのこと思う。翼よりも警戒すべき人が、他にもたくさんいるんじゃねーか、と。橘君のことを優しい、と言う勇に対して、橘君は、
「みんなに優しくしているわけじゃない。平等に接しているだけなんだ」
「修行みたいなもんだよ、いつも同じ自分のままでいられるように」
「何があってもテニスから逃げない自分でいるために」
そういう橘君に、勇は踏み込んだ会話をする。
「それじゃ橘には特別な人とかもいないのか?」
真顔の勇と、少し驚いた顔の橘君。そして、少し笑顔になって言う。
「不要だな」

***

一方、翼とモブ男はまだ倉庫の中にいた。モブ男が文化祭の劇の台本を手に持って、何やらプレゼンをしようとしている。台本には、「ロミオとジュリエットとパリス」と書かれている。「パリス」の部分がつけたされる形で書かれていた。
「えー話って・・・これのこと?」
と翼が少し拍子抜けした様子。

「ざけんな、何深刻な話するのかの雰囲気だしやがってんの。てかそれここでやらなくても済むだろうよってかなんで私に」
と言いながら、モブ男の胸ぐらをつかみかかる。
モブ男は、翼に聞いてもらいたいと言い、パリスの説明を始める。

パリスはジュリエットの幼い頃から決められていた婚約者で幼なじみ。そこにいきなりロミオがあらわれて、三角関係になってしまうという。
「へー」
と翼が気のない返事。ロミオとジュリエットと全然違うと。
「脚色だからね」
モブ男は全然気にしていない様子。

そしてその三角関係について感想述べる。
「パリスはさぞかし面白くないだろうなぁ、大事なジュリエットを取られるんだから」
翼は、パリスがジュリエットが幸せになれるのなら、応援するかもしれない、と反論するが
「奪い返そうとするかもしれないね」
とモブ男は否定的。でも結局、選ぶのはジュリエット、と、もう一度翼が反論する。

「ロミオを選ぶと、友達と家族を裏切り、傷つけることになる。パリスを選ぶと愛するロミオを傷つけ、自分の心にも嘘をつくことになる」
「原作では勇敢にもロミオのところへ行くけど、俺はそうやって自分らの恋によって、周りに大迷惑なバカの話は嫌いでね」

モブ男の話に対して、翼は冷静に正論で返した。
「自由な恋ができなかったその時代の環境を批判してるじゃないの、ロミジュリって」
そして翼にしては珍しく、モブ男自身のことを聞く。
「・・・何、元カノに浮気でもされたことあるの?」

モブ男は、淡々と自分のことを話した。
「元カノじゃなくて、うちの母がね」
「おかげで親が離婚、周り、親族どもには後ろ指をさされまくり」
「永遠の愛なんか存在しないといっても、結婚したからには
義理と責任で家族を守るべきものなんじゃない?」
「愛が免罪符になるなれるとでも思ったのか」
翼は言葉を失う。

モブ男は、翼にパリス役をやってほしくてその話をした、とのこと。パリス役について、押し付けられそうになるのを突っぱねる会話をしていると2人の声は、倉庫の外の廊下まで響いていた。

そこに、おじいちゃんを探す勇と橘君が通りかかった。勇が翼の声に気がつく。パリス役が決まったと携帯で実行委員に連絡をしようとするモブ男と、その携帯で助けを呼ぶ連絡をしたい翼がもみ合いになっているところで、ガラッと倉庫のドアが開いた。

扉を開けたのは勇で、背後のドアが急に開いたモブ男はバランスを崩して、スマホは腕から飛び出した。そして飛び出したスマホは、見事橘君がキャッチ、待ち受け画面を見て何かに気がついた。

バランスを崩した勇、モブ男、翼の3人は、勇を下敷きに3人で折り重なるようにして倒れた。

「ど、どいて上も下も・・・!」
間に挟まれたモブ男は悲鳴を上げるが、勇は翼に気がついて、翼の頭に手を回し、ギューとモブ男ごと抱き寄せた。
「人います!!真ん中に1いますからぁぁぁ!!」
モブ男が叫んでいる横で、橘君が探していたおじいちゃんと再会していた。

***

和室で女将で橘君のおばさんが挨拶をしている。
「ご迷惑をかけして大変申し訳ありませんでした」
テーブルには、翼と勇、橘君とモブ男、そしておじいちゃんが座っている。
「いいえ、いいえ、無事に出られたしお気になさらず・・・」
と翼が女将に答える。

おじいちゃんは、女将の視線に冷や汗を流しながらも、「命の薬」こと、お酒を注いでいる。勇はこのおじいさんに見覚えがあった。
「おい、橘。もしかしてあのじいさん、祭りの時にも行方不明・・・てか迷子になった事はないか?」
話してるうちに、じいさんは女将さんに連れていかれてしまう。きっとこの後、怒られそうだ。女将さんは、夕食を持ってくるから、お水でも、と、盆にのせた水をテーブルに置いていってくれた。

「えー、それは俺の祖父・・・で、このじいちゃんはその祖父の兄・・・てかその時一緒にいてくれたのって一ノ瀬?!」
水を飲みながら橘君と勇が話している。
「すごい偶然だな」
「今度うちに遊びにきなよ!じいちゃん喜ぶと思・・・・」
会話していると突然ゴンという大きな音が鳴った。

一同びっくりする。翼がおでこをテーブルに打ち付けた音だった。
「大丈夫か?どうした?急に・・・」
と勇が翼に声をかける。翼が顔を上げて、勇のことを見つめる。
顔が赤い。

「あれ?このカップ、何か酒の匂いが・・・」
翼の目が怪しく光った。
「ゆーちゃん」

未成年の飲酒は

法律で禁じられています。

お酒は20歳から。

 

【感想】

勇の特別な人はいないのかの質問に、不要だなと言い切った橘君の笑顔にぞくっとしてしまいました。モテているのに気づいていないのか、気がつかないふりをしているのか、天童さんの恋は大変そうですね。

モブ男の正体がまだ分かりませんが、愛ちゃんと関係していることがわかりました。でも、モブ男が何を考えているのか全然判りません。

勇の翼に対してのさりげない愛が溢れていました。声で翼が倉庫の中にいるとわかったり、モブ男を挟んでいたけど、なにげに翼と再会した後、抱きしめていました。そして、警戒していた橘くんと仲良くなって、橘君のよさも伝わって良かったと思いました。お酒を飲んだ翼、目が光っていました。可愛くはならなさそう・・・大丈夫ですかね。。。

【ネタバレ/伏線回収班】

★ここに注目★

・橘君に特別な人はいない
・モブ男の母は不倫で離婚
・モブ男の携帯の待受画面を見たときの橘君の反応

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