web漫画/カカオ79％【あらすじ(ネタバレ)＆感想216話】～残り21％の甘さ～
216：ゾッと（1）
「うん、めっちゃ知ってる。言い方小学生かよ」
翼の返答に、勇は少し黙り込んで考える。そして、もう一度口を開いた。
翼の話にかぶせるようにして勇が言った。
『天童さんが本当に勇へ気があるんじゃないかと思って…』
と続けようとして、これは言えない、と途中でやめる。
「お、いいね、それ。そもそも知り合ったばかりで、その人のこと何も知らないだろ、怪しい人かもしれないのに、何を見てそう懐いているのか」
翼が驚いて言った。
勇が言う。翼はそんな勇のことを真正面から見ていた。
分からないはずがない
天童は自分から先に助けを求めてきたことはない
一人で我慢するタイプだ
今回それに間に合わなかったことで悔しがっているのか？
自分に助けられる力があったら助ける
いつの間にか
…だとでも思っていたのかな
頼ってきてくれてたことを
内心楽しんでいたのかもしれない
この私が無料ドリンク券まで譲ってやったのに
一人で帰った方が安全な気がする
カカオ79%【感想(ネタバレ有)】
天童さんがせっかく喫茶店に行って、話をして仲直りするチャンスをくれたのに、まさかの、空気が悪化して戻ってくるって…確かに天童さんからしてみたら、災難の上塗りでしかありません。
そもそもこの二人の悪いところは、自分の気持ちや核心的な部分を伏せたまま会話するから、探り合いになったり、うまくコミュニケーションがとれないまま物事が進んで行ったりするところだと思います。
今回も、そもそも勇が、何故アリザワ先輩は怪しい人だと思っているのかをまずは翼に説明するところから始めたらよかったのに、と思います。それをしないから、アリザワ先輩は自分が嫌いだから距離を置いて欲しい、という論理になってしまい、翼にとっては、勇がものすごく極端なことをいっているように聞こえてしまうのだと思います。
翼のメル友のアリスちゃん=アリザワ先輩、とまでは言わなくても、アリザワ先輩の本名は有栖川で、アリザワと名乗ってる時点でなんか怪しいからあまり仲良くするな、的な警告くらいはできたんじゃないかと思います。有栖川という本名を知っている証人であれば、直接口止めされていない人くらいすぐ見つけられそうですし。土井君とか。
まあ、そこまで言ってしまったら、もしかしたら翼の方で、有栖川？有栖川…アリスちゃんってアリザワ先輩？！だから名前ごまかしてたのかーってつながってしまう可能性は大いにありますけど、勇がそこまで気を遣う必要はないのではないでしょうか。
橘君、恋の汚い部分と向き合っていますね。勇もずっと向き合っているやつですね。人を好きになると、残念ながらきれいごとばかりは言ってられないですよね。嫉妬したり、独占欲がわいてしまったり。でも、橘君がその気持ちに気が付かず、小学生のころからずっと過ごしてきていたと思うと、たしかに少しゾッとします。
カカオ79%【ネタバレ/伏線回】
翼が勇に天童さんに優しくしないでと言う→『カカオ79％』184:付き合うといことは（２）【あらすじ＆感想】
勇がアリザワ先輩のことを怪しいと思ったきっかけ→『カカオ79％』177: 視線（１）【あらすじ＆感想】・『カカオ79％』178:視線（２）【あらすじ＆感想】
天童さんを助ける橘君（小学生）→『カカオ79％』163:迷子（１）【あらすじ＆感想】
天童さんを助ける橘君（中学生）→『カカオ79％』171：迷子（9）【あらすじ＆感想】
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