web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想18話】~残り21%の甘さ~
18:矛盾
【あらすじ】
翼のケータイに電話をかける勇は少し拗ねていた。翼が自分に彼女ができたらそうやって避けるつもりだったのか、と。作るかよ、彼女なんか!と心の中で叫ぶ。
教室のドアを開けながら翼の名前を呼ぶ。どっか行くんだったら連絡ぐらい入れろよ、と。教室には誰もいなかった。
再度電話をならそうとしたところで、先程村上さんが捨てた、ゴミ箱の中のクッキーに気がつく。電話をかけると、振動音が共用ロッカーの中から聞こえる。予感がした。
勇は共用ロッカーを開ける。ひざを抱えた翼がいた。何をしているのか問う勇に、道に迷って、と翼は答える。本当はクッキーを入れ戻そうか、もって帰ろうか悩んでいたらつい入ってしまったとのこと。
それよりもと、告白の結果を聞く翼に、勇は、断ったからここに来ている、と答える。そして、ロッカーの翼の隣に座った。
そして、ラッピングされたクッキーの包みを剥がすと大きな口を開けてクッキーを口に入れる。そんなにお腹すいてたの?という翼に、モグモグしていて何言ってるか分からない言葉で勇は答える。
聞き取ろうと頑張る翼の頭をポンとする。勇は、残った分は全部自分のだから、と言われたことを覚えていた。翼の頭を触りながら勇は言う。
「お前な 焦り過ぎ。俺らはまだ転校してきたばかりだぞ?そんなにすぐに友達できるわけねぇだろ。お前は十分いいやつで十分がんばってるよ」
「友達できなくてもいいんじゃない?」
「俺いるしな」
翼は勇の手を触りながら、自分の中の矛盾に気がつく。自分はそんなにいいやつやないし、何一つ頑張っていない。意地を張っていただけ、と。友達が欲しいと言ってたくせに、みんなと仲良くなろうと心から努力したことあったっけ。
誤解されたくないと思ってたら、自分が勇から離れていればよかった、と。
私が勇を離れたくなかっただけなんだ。
To Be Contenued
【ネタバレ/伏線回収班】
勇が「俺、彼女作ろうかな」と翼にいう話→『カカオ79%』05:邪魔(1)【あらすじ&感想】
モブ男が村上さんをそそのかす話→『カカオ79%』15:誤解?【あらすじ&感想】
【あらすじの続きはこちら】
前話はこちら→『カカオ79%』17:どうしてこうなった【あらすじ&感想】
【感想】
けしからんやつめ、と言いながら、翼を探す勇を見ていると、本当のところは勇が翼から離れないし、勇が翼を離れさせない、というのがよくわかります。
ゴミ箱に捨てられた翼のクッキーを見て、勇はどこまで察したのでしょうか?その後のクッキーを食べて、翼に優しい言葉をかけています。自分が振った村上さんが翼を傷つけた、というところまで気が付いているのでしょうか?
イケメンの勇は、普段、端正な顔立ちで、あまり表情も動かさないから、さらにイケメンなのですが、翼といる時や食べる時は、そのイケメンが崩れることが多いです。でも、今日のクッキーを食べる所は、ものすごく顔、崩れていましたけどかっこよかったです。
そのあとの翼にかける言葉も優しくて、何度も読み返してしまいました。翼の一番の理解者はやっぱり勇ですね。
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