web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想15話】~残り21%の甘さ~
15:誤解?
【あらすじ】
翌朝ラッピングされたクッキーが入った紙袋を両手に持たされている勇は、作りすぎだ馬鹿野郎と文句を言いつつも、持って学校へ行く。残ったら勇の分と翼はいうが、どうやら勇は甘いものが嫌いらしい。
翼はお菓子を持っていることで、この前のバレンタインの日のことを思い出した。
中学卒業直前ということで、勇はいつもに増して沢山のお菓子をもらったらしい。帰りに翼が半分持っていたら、あげた子から睨まれたそうだ。
翼はこの学校ではそういう誤解はされたくないのにされつつあることを嘆く。そしてそのバレンタインのチョコは、翼にもらった分も混じっていたのに、結局勇が一人で食べてしまった思い出にも嘆く。
***
教室でクッキーを配る翼。クラスメイトの反応は上々のよう。リボンに何か書いてあるよ?と気がつくクラスメイトに翼は、自分のアドレスだから気軽に連絡して、と伝える。
遠くの席からその様子を眺める勇は、「リボンにアドレス」に心の中で一人つっこんでいる。翼が笑顔で女友達と話す様子を眺めながら勇は、昨日、蛍に言われた事を思い起こす。
押しすぎはよくないよ
思い出して複雑な気持ちになっている。妹にそんなことを言われたくない、プライドを守ってやれよ、察しろよ妹め、と。
勇としては、まだ何もやってないし、何も出来ない。
***
モブ男をはじめ、男子たちもクッキーを配る翼に群がった。翼は野郎どもに渡す分はないと言い切る。女子たちが翼に、男子と仲いいよね、と。そして、運動神経もよくて、性格もサバサバしていて料理も出来るほど女子力まであるなんてとほめられたものだから、翼は慌てて否定する。
実は自分は料理は出来なくて、クッキーは勇の妹に手伝ってもらったこと。ごはんも翼と勇は作れなかったから、蛍が作ってくれてること。
周りの反応はといえば、仲いいね、と。勇と家族ぐるみの付き合いなんだね、付き合ってないの?と。
そこで翼は、やってしまったことに気がつく。
勇と仲良しという話をしたいわけではなかったのだ。そんな皆の輪の中から、村上さん、翼に男子と仲いいねと言った女の子がそっと抜けて離れていく。勇と目が合った瞬間に、村上さんが輪を抜けたので、勇は「?」となり、その様子をモブ男が見ており、後を追う。
廊下の先で一人佇む村上さんにモブ男が声をかける。「村上さん、もしかして一ノ瀬勇君のこと好きなの?」
笑顔のモブ男でTo Be Contenued
【ネタバレ/伏線回収班】
男子たちとサッカーをする翼の話→『カカオ79%』04:迷惑【あらすじ&感想】
★ここに注目★
・勇は甘いものが嫌い
・勇は中3のバレンタインにもらったチョコを全て食べている
・リボンにメアド
・「残ったら全部君の分だから、一ノ瀬君」
【感想】
勇は翼の荷物を持つし、翼も多いときは勇の荷物を持ってきた。ずっとそういう対等な関係だったのですね。
翼はラッピングのリボンに名前とアドレスを書いて渡しています。交換しよう、って言い出せないから書いたのでしょう。でもあの大量のクッキーを焼いて、ラッピングして、リボンにアドレスまで書いて、とても健気ですよね。
村上さんの男子と仲いいね、は少しとげのある言葉だと思います。女子たちの中で、つい勇や蛍の話をしてしまったのも、その棘の空気を感じ取って焦った、というのもあるのではないでしょうか。
そして。蛍に言われたことを気にする勇。きっと二人の距離が近すぎて、家族のような、親友のような、幼馴染みすぎてその関係も大切にしたくて、何も出来ないのですね。切ないです。
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