web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想17話】~残り21%の甘さ~
17:どうしてこうなった
【あらすじ】
屋上を出る扉のノブをひねって帰ろうとする勇を引き止めるモブ男。何がしたいんだよ、と怒る勇に、ちょっと聞きたいことがある、と笑顔でモブ男が言う。聞きたいこと。翼との会話が蘇る。
勇は会話を先読みして、俺は男には興味ないからな、と断言。すかさずモブ男も俺もだよ、と。
翼のクッキーのことだった。クッキーは勉強会に誘うための目的で配ったのかどうか、勇の妹と作ったクッキーで、勉強会も勇の家でやる、二人は本当に仲いいね、と。
それを聞くために呼び出したのか?といぶかる勇に、モブ男はドアを開けながら言う。
「それ誤解だって。呼び出したのは、俺じゃなくてこちらの村上さんです」
開けた扉の先には、心細そうな顔をした村上さんが立っていた。そしてモブ男は、勇と村上さんを二人きりにすると屋上から出て行った。この告白は、村上さんの気持ちを知ったモブ男が村上さんをそそのかして実現したらしい。
***
翼は余ったクッキーをもう一度教室の共用ロッカーに戻した。さすがに蛍に申し訳ないのと、明日再挑戦する為だ。翼は勇に教室にいる旨を伝えようと、ケータイを取り出そうとしたその時、廊下から足音がした。
共用ロッカーに個人の荷物を入れたことを咎められた後だったので、翼は慌てふためいて、思わず共用ロッカーに飛び込む。
教室に入ってきたのは、屋上から戻ってきたモブ男だった。
***
屋上から下駄箱に戻ってきた勇は、翼がいないことで叫ぶ。怒って翼の下駄箱を開けると、靴がまだあった。少し喜んで、翼を迎えに校内へと戻る。
***
モブ男は自分の席に座って、翼や勇や村上さんのことを考えている。すると、ロッカーの中からコンと音がした。
「誰かいるの?」
モブ男はロッカーに向って声をかける。その声で翼は、外にいるのがモブ男だと察するが、ロッカーから出て行っても変な人なのに、ましてモブ男には会いたくない。
必死でロッカーの中から開けるな、開けるなと念じる。モブ男の手がロッカーに伸びたその瞬間、ガラっと教室の扉が開き、村上さんが戻ってきた。
そして告白の結果について話す。駄目だった、と。
村上さんは翼に対する思いを、そのまま目の前のモブ男にぶつける。勇と仲良くなりたくてもいつも翼と一緒だったから近づけなかったこと。付き合っていないと言っておいて、勇の妹と一緒に作ったクッキーで、結局勇との仲の良さをアピールしていること。そのクッキーは賭けのために配っていたこと。
「結局綾野さんは一ノ瀬くんのこと 独り占めしたいだけでしょう!!」
そう言って村上さんは翼のクッキーを勢いよくゴミ箱に投げ捨てた。
ロッカーの中で全てを聞く翼。モブ男はチラッとロッカーをみやって、そして村上さんをなだめようとする。興奮気味の村上さんはあまり聞かずに、モブ男の髪を引っ張りながら廊下へと去っていく。
ロッカーの中で天を仰ぐ翼。
クッキーどうしよう・・・
To Be Contenued
【ネタバレ/伏線回収班】
モブ男が村上さんをそそのかした話→『カカオ79%』15:誤解?【あらすじ&感想】
勇の妹の蛍と一緒にクッキーを作る話→『カカオ79%』14:やかましい【あらすじ&感想】
【あらすじの続きはこちら】
前話はこちら→『カカオ79%』16:なに一つ【あらすじ&感想】
【感想】
周りからこういう風に取られかねないから離れようとしていた矢先。翼にとってはつらい出来事でした。トイレの個室で自分の悪口を聞いてしまう事はよくあるシチエーションですが、まさかロッカーの中で聞くとは、意外でした。
モブ男は、表情から察するに、おそらくロッカーの中に人がいる→きっと翼と察していたのだと思います。
翼が告白した人と鉢合わせしないように気を遣って下駄箱ではなく教室で待っていたのに、まさか村上さん、教室に戻ってくるとは。。。
本当は仲良しアピールしたいわけではなく、本当に仲が良いだけなのに。勇のことを好きな子からしたら、目障りに感じてしまうのは仕方がないのかもしれません。
逆に勇のほうが、翼に周りの目を気にせずに近づいていっているのに(保健室に迎えにいったり×2、下校時先に帰らせず待たせたり)、その構図は周囲の人には見えないようです。
次回、ロッカーの中にいる翼を、勇は発見できるのでしょうか?
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