『カカオ79%』150:に【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想150話】~残り21%の甘さ~

150:に

カカオ79%【あらすじ】

当てられた村上さんが
「…55フラワー」
と言う。翼は振り返って村上さんの顔を見る。村上さんは、翼からは目をそらしていた。

その後、会場のあちこちから声が上がり、競売はすすむ。
「60フラワー!」
「75フラワー!」
「80フラワー!」
「はーい85フラワーまできました~!3桁を目の前にして熱い戦いが広がれています!」
翼は呟く。
「う、うそでしょ。皆何でそんなにいっぱいもってんの?!」
性懲りも無く、1年B組の一同は喜ぶ。
「B組のジュリエット―!!BRABO!」

以前、天童さんが言っていた。
「うずうずしてると、他のやつにとられてしまうぞ」

リナ先輩がうしろの方から手を上げた。司会が当てる。
「はーいそこの…サボリ魔のお姉さん?」
またお前か、と思いながら、司会もどうやら生徒会の人のようだ。リナ先輩が当てられて、翼の心臓がドクンとなった。
「200フラワー」
リナ先輩が言う。

あの時ちゃんと伝えておけばよかったと
いつも追い込まれてから後悔する

翼はノックアウトされた。司会が言う。
「皆さーん!!驚きの金額がでました!何と!200フラワー!」
体育館の中がざわざわする。
「お、聞いた?200って」
「え、それ現金でいくら?!」
2万近くするんじゃね?!」
勇はそれを聞いて、ぞーっとする。

リナ先輩はテンションが上がっていた。
「やばい、この瞬間が一番気持ちいいのよね、興奮しちゃうわ」
隣にいる村上さんは引いている。

やばい、この女マジやばいって

200フラワー交換してくれるこの学校もおかしい

翼は、200フラワーという金額にノックアウトされて眩暈がしていた。
「200…なんて…」
「あ、綾野さん大丈夫?」
隣にいる橘くんが声をかける。
「6フワラー…500円…えーと1万と…すると…京一様のアルバムと雑誌と…果たして勇のやつにそこまでの価値はあるのか…そこはあるって言ってあげようと」
翼の、もういやだーもうやめてーという顔をみて橘君は察する。
「大丈夫じゃないのね」
橘くんは、左手で自分のほっぺを掻いて、何やら考えていた。

「まさかの200フラワーを出してきた我らが委員会の魔女、松本リナさん!流石にこれと張り合う強者ははいないだろうか…!まだ戦う勇気にある者は恐れず手を上げてください!」
リナ先輩は、にこにこ顔で、両手を腰に当てた。
「おーといましたぁ!!我らが魔女に対抗する強者が現れました!」
という司会の言葉に、リナ先輩の表情が変わった。
「よくぞ手を上げてくれました!そこの色黒のおね…!」
翼は隣にいる橘君の顔をじっと見た。司会は続ける。
「………お兄さん?」

手を上げていたのは、橘くんだった。
横にいる翼は遠い目になる。リナ先輩は固まる。
「ん?」
そして勇は、吹き出した。男同士だ。
「250フラワー」
橘くんが言う。

「に…250フラワーが出ましたぁ!!何という値段の上がり具合!!」
体育館の中がさらにざわざわする。
「おー」
「わぁ」
「やべー」
「男の人?!」
リナ先輩の隣にいたアリザワ先輩がキャキャキャと笑った。
「やば、純ちゃんやるなぁ」

橘くんは、翼に
「あはは、こうすればとりあえず女の子と二人で丸一日は避けられるんじゃないかな…」
と言った。
「た、橘くん…!てっきりそんな趣味があるのかと」

リナ先輩の顔は怒っていた。司会が煽る。
「さーて売られた喧嘩を買うのか松本リナ!」
リナ先輩は手を上げて
「260フラワー!」
と言った。両横にいる村上さんもアリザワ先輩も驚いている。

「そうこなくっちゃ!260フラワーまできました!」
司会は喜ぶ。翼は思わずよだれを垂らす。
「270フラワー」
橘くんの声に翼の目が飛び出しそうになる。
「そしてまた対抗してきた!お兄さん270フラワー」
司会が言い終わらないうちにリナ先輩が返す。
「275フラワー!!」
「魔女も負けません、どこまで行くのかこの戦い!」

「280フラワー」
と言った橘くんに翼が、
「た、橘くんまだそんなにフラワーもってたの?!」
と驚愕する。

リナ先輩「285フラワー」
橘くん「290フラワー」
リナ先輩「300フラワー」
橘くん「305フラワー」
リナ先輩「310フラワー」
橘くん「315フラワー」
怒涛の応酬を目の前にして、勇は震える。

怖い、自分の明日が怖い

1年B組一同は大喜びしていた。

リナ先輩は、
「3」
と言いかけて、一度開いた口を閉じた。
「ふ…ふふ、まさかここまで激しい戦いになるとは…どうせ明日は1日中委員会の仕事だ。今ここでフラワーを残したって使う時間なんてないからならばここで全て…」
リナ先輩ががすーっと胸の前で両手を合わせた。

「おおっと?!リナさんこれはまさかギブアップの信号か?!」
と司会は言ったが、リナ先輩は無の境地といった表情で
「358フラワー」
と言った。リナ先輩は考えることをやめたのだ。司会は驚きの声を上げる。
「さ、358フラワー!!皆さん、歴代最高値が出ました~!!菩薩の顔で俗欲にまみれたこの大会の終止符を打ったのは委員会の魔女松本リナです!さ!この金額へも対抗出来るのか…!えーと?1年のタチバナくん?手持ちのフラワーを確認しているようですが…」
司会は、橘くんの名前を運営の誰かが掲げるカンペを見ながら言った。橘君は翼を見て、渋い顔をしながら顔を横に振った。

そうやって

勇はリナ先輩に358フラワーで落札され

その後のキャンプファイヤーから文化祭が終わる最後まで

一緒にいないといけないということになった

***

キャンプファイヤーの炎がこうこうと燃えている。
「ねぇ一ノ瀬くんはいつ戻って来るの?」
リナ先輩が勇のクラスメイトに聞いた。
「今着替えに行ってますから」
ちょっとご機嫌斜めのリナ先輩をなだめるようにクラスメイトが言う。ちなみに翼は後方で一人で体育座りをしていた。

「あ、あの!一ノ瀬くんと綾野さん知りませんか」
そこへ委員長がキャンプファイヤーの会場に走ってやってきた。
「委員長!今までどこ行ってたの?体大丈夫?あれ?メガネは?」
クラスメイトは委員長の登場に驚く。
「一ノ瀬君は今教室で着替えてるよ。綾野さんは…あそこ」

委員長がふりかえった。

To Be Continued

カカオ79%【感想】

今回は、終始、勇の競売の模様でしたね。橘くんがブルジョアジーだったことを思いだしました。たしか、肝試しの時に判明していましたね。それから、旅館とか…。だからと言って、こんなにもフラワーを両替していたことには驚きました。

そして、翼を見て、何とかしてあげたいと思って、勇を競り落とすなんて、橘くん、素敵すぎます。男同士ってことで勇や周りは驚いていましたが、ちゃんと狙いもあって(女の子と二人きりを阻止)無償の愛ですね。競り落としてしまったら、どうするつもりだったのでしょうか?勇と翼と橘君の3人で過ごす?翼に権利を譲る?

最後に委員長が出てきて、気が付いたのですが、こういう時、隣にはたいてい委員長がいました。今回隣にいたのが橘くんと言うのは、ちょっとだけ違和感でした。

次回はいよいよ、委員長のメガネなしの素顔が見られるのでしょうか…

カカオ79%【ネタバレ/伏線回収班】

天童さん「うずうずしてると、他のやつにとられてしまうぞ」の話→『カカオ79%』107:恋したい乙女たち(1)【あらすじ&感想】

あの時ちゃんと伝えておけばよかったと後悔→『カカオ79%』48:誰にも言えない話(2)【あらすじ&感想】『カカオ79%』104:恋する乙女たち(3)【あらすじ&感想】

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