【パグブログ】04:『出会い』
そんなわけで、結婚してからの約5年間、私は密かに、またパグを飼いたいと思っていたのでありました。
どんなわけだよ!?と思った方は、こちらをご覧ください。
【パグブログ】pugpugなるままにひぐらし02:『パグが欲しい』
【パグブログ】pugpugなるままにひぐらし03:『パグが欲しい2』
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パグを飼いたい、と密かに思っていたとは書きましたが、何のことはありません。ダンナ(以降ズズちゃん)には、ことあるごとにアピールはしていました。
ペットショップが入っているショッピングモールやホームセンターに行った時は、立ち寄って、2人で一緒に眺めていました。タイミングもあるとは思うのですが、パグがいる時はごく稀でした。そんな時は、フレンチブルドッグを見ていました。
また、将来の話ををする時も、
「幸せな家庭を築きましょう。「幸せな家庭」とは、マイホームに夫婦二人に子ども一人とパグ一匹やで」
と、ズズちゃんの「幸せな家庭」の定義のを塗り替えを試みていました。
家を購入したときも、ここが子供部屋、ここがパグの部屋、と、あたかも将来パグを飼う前提で話をしてきました。
その度にズズちゃんは
「パグはダメ!!」
と言っていました。
結婚当初、ズズちゃんは、パグの可愛さをまったく理解してくれませんでした。犬自体は好きで、将来的には飼いたいと言っていたものの、トイプードルやシュナウザーがいいと言っていました。
「パグの潰れた顔が何でかわいいの?」
ズズちゃんからは、何度も聞かれました。その度に私は、パグの魅力をずっと話し続けていました。
そんな地道な草の根活動のおかげ(?)かどうかはわかりませんが、先日、よく行くショッピングモールに出かけた時のことでした。いつものように、犬を覗きにペットショップへ向かいました。歩きながら、
「パグいるかな」
と私が言うと
「いないよ」
とズズちゃん。いじわるを言っているわけではなくて、最近、ペットショップでパグを見かけることがほとんどなかったからです。
ペットショップの前について、休日だったので、ペットショップのウィンドウの前にはたくさんの親子連れやカップルで、人垣が出来ていました。二人で、人垣の隙間に入り込んで、ガラスケースの中を見ました。
トイプードル、チワワ、パピヨン、ダックスフントの子犬たちが、ゲージの中で、遊んでいたり、寝ていたり、ケンカしていたり…。やっぱり可愛い。そして、その中に、真っ黒のパグもいました。
「パグいるよ!!みてみて」
私は、大興奮でズズちゃんに報告。店員さんの動きに合わせて、ゲージの中をピョンピョン動き回る姿をしばらく眺めていました。すると、店員さんが、パグを抱っこして、どこかに連れて行ってしまいました。
あ、パグ行っちゃった、と思い、代わりにフレンチブルドッグを見ていると、後ろから声をかけられました。
「よかったら抱っこしませんか?」
振り返ると、店員さんが、さっきのあの黒パグを抱っこしていました。
ズズちゃんを見ると、
「抱かせてもらいなよ」
と言ったので、近くにあった椅子のスペースで、手を消毒してから、パグを受け取りました。黒パグを触るのは初めてでしたが、毛がツヤツヤでした。とてもフレンドリーに、顔を目がけて胸を登ってこようとしていました。
しばらくして、隣にいたズズちゃんにも渡しました。この黒パグちゃんは、まったく人見知りはしないみたいで、ズズちゃんにもフレンドリーに接していました。
ズズちゃんが抱っこしている間、私は、店員さんと話していました。私が昔パグを飼っていたことや、この黒パグちゃんの性格なんかを話していました。その間、ズズちゃんはずっと黒パグちゃんと戯れていました。
そして。店員さんがズズちゃんに、
「どうですか?」
と聞きました。
「飼いたいです」
とズズちゃんが言いました。
「え?」
と私は、ズズちゃんの顔を見ました。5年間、頑なに「パグはダメ!!」と言い続けた男の顔を。
「ちょっと待って!私は飼うならフォーンのメスがいいんやけど」
と私が言うと、ズズちゃんは、
「パグは飼っちゃダメだけど、この先もダメって言い続けるけど、この子ならいいかな」
と言いました。
「え?今日を逃したら、もうパグを飼うチャンスは来ないかもしれないってこと?」
「うん」
それならば、と、私は慌てて、近くのATMにパグの代金の45万円を下ろしに行きました。
どうやら、私が店員さんと話しているうちに、ズズちゃんは黒パグちゃん本人の力によって、いとも簡単に陥落させられていたのでした。ちなみに、購入がきまると、黒パグちゃんは急におとなしくなり、手続きの説明とかをされている間、膝の上で、急におとなしく抱っこされててくれました。
空気を読んだの?
営業活動が終わったの?
ちょっとはしゃぎすぎて疲れたの?
生後2か月半で1.5キロの黒パグちゃん。何はともあれ、末永くよろしくお願いします。
こうして、私の長年の洗脳の成果なのか、パグ本人が頑張ったからなのか、とにかく我が家は、幸せな家庭の象徴であるパグを飼うことになりました。
保険や注射の関係で、パグを引き取るのは翌週末、1週間かけて、名前を考え、必要なものを揃えなくてはなりません。
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