聲の形 第1話 石田将也 あらすじ 1-4
学校。
チャイムが鳴る。おさげでメガネの女の子、委員長の川井が、クラスメイトに向かって言う。
「ビックニュース!近々転校生が来るらしいよ!」
クラスメイトが川井のもとに集まってくる。
「本当!?」
「今職員室で竹内先生が話しているの聞いちゃったんだ!」
女子達がキャーキャー言っている。
「だったら女子がいいなぁ?ショーヤ?」
少し離れたところで、将也と島田が話をする。
「やだよ、女子つまんねーし!」
「つまんねーとか関係ないだろ?」
「あるよ!遊べねーじゃん!」
将也は少しムキになって言った。
俺も退屈が大嫌いだ
先生が教えてくれる事は
興味のないことばかりだ
ガンジーが何者なのか
人類の進化の過程や
水槽の水が、バケツ何個分なのか
どうでもよかった
俺が1番知りたい事は
どうすれば退屈でなくなるかだ
そして俺はその退屈に
毎日わずかに勝利してきた
***
「第42回度胸試し!はじめっぞーオラー!!」
でい。
ドボン
掛け声とともに、広瀬と将也が橋から水の中に飛び込んだ。
水面から顔出して橋を見上げる。
「シマー早く来いよ」
島田は橋から顔出して答える。
「うん?」
その様子を見て将也が笑いながら叫ぶ。
「リタイヤかい?島田くん?いいの?菓子おごる約束だけど」
「あ、俺、今日からやめるわ」
島田が言う。
「えっ、なんでだよ!!」
将也と広瀬が驚きの声を上げる。
「塾始めたの言ってなかったっけ?」
島田が橋の上から言う。
「塾!?真面目ちゃんかよ!」
「うるさいなぁ、俺らあと1年位で中学じゃん?やめようぜ、こういうガキっぽいの?」
島田はそう言うと、自分のランドセルを背負って、じゃなー、と言いながら、右手を上げた。
その様子を将也は黙って見ていた。
しかしそのすぐ後に
「あ…ヌートリア!!」
と叫んだ。
将也のすぐ近くで、ヌートリアが水の中から顔を出していたのだ。
その声を聞きつけた島田は、
「まじ!?」
引き返して、もう一度橋の上から下を見下ろした。
「あそこ、あれ!!激レアだぜ!!」
将也が指を刺した先には、確かにヌートリアがいた。
「飼おう!!捕って飼おう!!」
「俺、塾、休むわ!」
島田は、そう言うと、橋の上からダイブした。
「おお!?」
***
そして3人は、息を切らしながらも、ヌートリアを捕獲した。
「やったー」
捕ったヌートリアを島田は両手で上にかかげる。
「名前決めようぜ」
そう言いながら、ランドセルが置いてあったところへ戻ってきた。
「…ん?」
将也が声を上げる。
「俺の靴無え!!」
聲の形 第1話(1-4) 石田将也 感想
教室で、転校生がくる噂が流れ始めましたね。
この時は、誰も、耳が聞こえない転校生がくるとは思っていません。
男子か女子かもわかっていないくらいですし。
映画を全部みて、単行本を全部読んだ今、この時にもっと心の準備が出来る時間があったら、少しは変わったのかな、と、硝子に対しての学校側の配慮や、先生の配慮が足りなかったのは否めなかったと思っています。
それから、将也は、退屈ばかりしていますね。
塾に行かなければいけない島田君もですが、やりたいことだけをやれた子供時代。
大人になるにつれて、やりたくなくてもやらなきゃいけないことは増えてきます。
そして、ちょうど将也くらいの年齢で、何故やらないといけないのかという、疑問も持ち始めます。
友達も含めて、ちょうど、その転換期ぐらいの時期に差し掛かっていたのだと思います。
そして、その事に気が付くのに、早すぎても浮いてしまいますし、修也のように遅すぎても、浮いてしまうのだと思います。
聲の形 登場人物紹介
石田将也
主人公。
現在は高校生。幼少期のエピソードでは小学校6年生。
当時は悪ガキで、同級生の広瀬や島田らと、度胸試しをして遊んでいた。
また、3人は将也の家で、ゲームをしたりや漫画を読んで過ごすことが多かった。
将也の家は理容店で、理容師の母と、高校生の姉との3人家族。
島田
将也の友達の一人。
広瀬
将也の友達の一人。
川井
将也のクラスの委員長。女子。メガネでおさげ。
将也の母
理容師
将也の姉
将也が小学6年生当時、高校生。
付き合った人がたくさんいる。
「人生は退屈との戦い」
聲の形 1巻
「俺は彼女が嫌いだった」
明るく!楽しく!大冒険!
がモットーの少年、石田将也
耳の聞こえない転校生の少女、西宮硝子
2人の出会いが、教室を、学校を、
そして将也の人生を変えていく
聲の形とは
作者:大今良時。
『週刊少年マガジン』に2013年に連載開始、掲載された。
単行本は全7巻。
また、2016年には、京都アニメーション制作で、劇場アニメ映画が公開された。
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