『カカオ79%』98:答え合わせ(3)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想98話】~残り21%の甘さ~

98:答え合わせ(3)

【あらすじ】

口にすると二度と

取り返せない気がして

ずっと閉じ込めといてた

あんたもそうだったのかな

また目に涙をためながら、翼が言う。
「…好きです」
それを聞いたアリザワ先輩と、後ろにいる天童さんは、思わずガッツポーズをする。

正解かどうかは知らないけど、答え合わせてみようじゃないか

アリザワ先輩は、よくできました!

と言いながら、翼の頭を撫でた。

橘くんとのモブ男と委員長は新商品のケチャップバーガーを食べて、感想を言って盛り上がっていた。勇も、彼らの話を聞きながらも、意識は後ろの方に座っている翼とアリザワ先輩を気にしていた。

振り回さないと振り向かせないじゃん。

振り回した結果に責任が持てるならそれでいいんじゃないかな。

自分の気持ちが制御できないのが本当の恋だと思う。

俺もそういう経験してみたいなー。

先ほど、橘君は笑顔でそう言った。勇は、そのことについて考えていた。

散々振り回しての結果、もしそれが「情」なら…

その時、テーブルの上に置いてあった勇のスマホが鳴った。天童さんから、メッセージが届く。
「今すぐ後ろ向いた方が良い  綾野さん泣かされ中」
と書いてあった。

勇は、再び立ち上がって、後ろ振り向いた。が、立ったままどうすることもできない。
「いんじゃない?行ってみても」
橘君が勇を見ながら言った。
「ありがとう、橘」
勇が1歩踏み出すことができた。

「本当よく泣くなー、大魔王のくせに」
「急に!こんな話振るから…!話すつもりじゃなかったのに!私のメル友にもここまで話してないのに…!」
翼はハンカチで涙を拭きながら言った。

勇が歩いてきて、沈みこんで座る天童さんの横を通り過ぎる。そしてアリザワ先輩と翼が座る席まで来た。
「翼」
勇が声をかける。

アリザワ先輩も、泣いてる翼も、同時に勇の方を見た。

「こいつの…隣ん家に住んでるやつです。ちょっとだけいいですか?」
答えを確かめられるかもしれない時間

アリザワ先輩は、にこっとすると、
「いいよ」
と言った。同時に翼が
「いやだ!」
と言う。
アリザワ先輩も天童さんも、翼の言葉に固まり、嫌だ、と言われた勇も血管が浮き出て白目になる。

「5分だけ借ります」
と言って、勇が翼の腕を引っ張っていくが、翼は、せんぱああああいと、アリザワ先輩に助けを求める。アリザワ先輩は、2人に手を振っていた。

2人が行ってしまうと、天童さんが後ろから顔を出して、先輩に話しかける。
「あんたやるな」
そして、グッジョブ、と親指を立てた。

To Be Continued

【感想】

勇が翼を外に連れ出すまでが、とっても、とっても鮮やかでしたね。天童さんが、翼が泣き出したタイミングで、勇を引っ張り、躊躇する勇の背中を橘君が押した感じです。

もちろん、好きです、と言う言葉を翼から引き出したアリザワ先輩の功績も大きいです。ずっと翼の話を聞き、2人を見守ってきた委員長も。モブ男は別として、いろんな人のたくさんの2人を応援する気持ちがあって、勇の翼のやっと前に進めそうです。

翼が好きですと言った瞬間の、背中合わせの先輩と天童さんのガッツポーズ。天童さん、やっぱりものすごくいい子です。

【ネタバレ/伏線回収班】

勇「こいつの隣ん家に住んでるやつです」
翼「私のメル友にもここまで話してないのに…!」

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