web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想85話】~残り21%の甘さ~
85:誰にも言えない話(6)
【あらすじ】
子供の頃の蛍は、赤い服を着た人形持った空に問いかける。
「人形がなくても、また会いに来てくれる?」
空はぐいっと蛍の頰を自分に引き寄せた。
ぎゅっと目をつむる蛍。
少しして、何も起こらず、蛍は片目を開けた。
空と目が合う。
「ブッサイクな顔」
と言いながら、空はぱっと両手を離した。
「いやー蛍ちゃん、そんな顔されたら、彼氏逃げちゃうぞ?
もう少し可愛い顔しないとなぁ〜なんてな」
「それに、この前のあれってただの挨拶だろ?あんまり大人をからかっちゃダメだぞ」
そう言って髪の毛をグシャッと撫でた。
大人…ただの挨拶。
蛍は中学校では、注目を浴びる生徒だった。
「おい見たよ。蛍様のお出ましだぞ」
「頭切れるし、しっかりしてる上にかわいいなんてほんと反則だよな」
と同級生が噂する。
私の世界では私を大人と言う
でもこの人の前では、いつまでも私は子供だ
この人の世界ではほんの1部でしかない私の世界
困らせたいわけじゃない
でも私のせいで困って欲しい
ああ なんて悪い子でしょう
蛍は自分の拳をぎゅっと握りしめた。
「ごめんなさい空ちゃん、バカに見えてやっぱり大人だね。冗談が効かない」
空はバカと言われたことに小さく衝撃を受けている。
蛍は続ける。
「実は今好きな人がいるけどうまくいかなくて…
ちょっと焦ってるの。だからつい空ちゃんに意地悪しちゃった」
「何?!蛍ちゃんを悩ませるとかどこの馬の骨だー!?許さん…!」
その相手が初ちゅーしたやつなのか、空は気になる。
「空ちゃん、相談に乗ってくれるの?」
「もちろん!」
そして蛍は、空の髪に何かついてる、と言って、とってあげるからと屈ませた。
油断してかだかがむ空の唇に、蛍はキスをした。
キスをされた空は、さーっと血の気が引く。
空は、何とかしてホタルの両手をつかみ、唇を離させた。
冷や汗をかいている。
蛍は、勝ち誇ったような笑顔で言った。
「油断しすぎてしょー馬の骨さん」
空はショックを受けていた。
「ただいま」
旅行から帰ってきた勇は、自宅のリビングで、
ソファーに突っぷす蛍と、蛍を仰いであげている光に声をかける。
「何やってんだ?お前ら」
蛍はソファーに突っ伏したまま
「灰になりたい」
と答えた。
あの後、空は、電話がかかってきたふりをして、逃げた。
「今日はありがとう、先に出るよ、ごめんな」
と言って、空は帰っていった。
慌ててたくせに、最後は大人の顔しやがって。
少しずつでいいから広めていきたい。
あなたに比べてまだ小さい私の世界を
全部飲み込めるように
一方、空は、運転しながら、先程の出来事を考える。
頰を紅潮させた蛍は可愛かった。
大きなため息をつく。
冗談じゃないって。
旅行から帰ってきた翼は「楽しいテニス」の本が逆さになっていることに気がついた。
中身を確認すると、挟んであるノートの切れ端は全部あった。
ベッドの布団のシーツが、広がっていた。
自分の部屋に違和感を感じていた。
スマホがピロンとなって翼はびっくりした。
委員長からの一斉配信のメールだった。
内容は文化祭の準備の連絡だった。
立て続けに別のメールが届いた。
アリスちゃんからだった。
「ヤッホー旅行から帰ってきた?またお話しできればうれしいです」
と書かれていた。
翼は慌てて返信する。
悩む間もなく
時が流れてしまうから
大事なことに
気づけなかったり-
忘れていたことに
気づかされたり-
蛍がご飯を作れる状態じゃなかったので、勇はご飯を買いに出かけた。
そして天童さんと遭遇する。
「なんだヘタレか」
To Be Continued
【感想】
一ノ瀬兄妹はキス魔の家系で、綾野兄妹は鈍感&逃亡癖のある兄妹ですね。
その後の空の大きなため息は、どういう気持ちでのものでしょうか。
歳の差を気にしているのか、
距離の近さを気にしているのか、
全く眼中になくて困っているのか…読み取れません。
空が帰った後の蛍は、もう抜け殻と化してましたね。
しっかり者の蛍をこんなにも心を乱し、骨抜きにしてしまうなんて、さすが空です。
【ネタバレ/伏線回収班】
・アリスちゃんとメールをしている
・楽しいテニスの本が逆さに入れられている
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