『カカオ79%』73:夏の風と音と匂い(8)【あらすじ&感想】

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  • ふweb漫画/カカオ79%【あらすじ&感想73話】~残り21%の甘さ~
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73:夏の風と音と匂い(8)

【あらすじ】

望んでいたことなのに

すんなり喜べないのは

あんなの見ちゃったから?

勇と愛ちゃんがちゅーしているところを、離れた木の陰から見た翼は、もやもやと考えていた。

写生大会からは、気まずかったので一人で帰ってきてしまった。

やっぱり付き合うのかな

それともすでに付き合ってるとか

家に帰ると、翼の父と母が珍しく二人揃って家にいた。聞けば、兄の空が世界ランキング3位の人に勝って、準決勝に進んだと言う。テレビのニュースでも流れていた。今日は、父と母と翼の三人で食事をしてお祝いするそうだ。

自分だけがどこか浮いてる気がする

勇ははしゃぐ蛍から、空の結果を聞いた。勇は無反応で何かを考えていた。

***

翌日学校へ行くと、空のニュースで大騒ぎになっていた。みんな口々に空のことを言いながら、翼を囲んでいた。
「ねえ昨日のニュースみたよ!相手3位の人だったでしょ?!」
「最近彩野選手ヤバいねー!優勝しちゃうんじゃない?!」

聞きながらも、翼はぼーっとしていた。
「ごめん、私ちょっと用事が」
と席を立とうとするが、
「先輩ー!綾野選手の雑誌買いました!!おめでとうございます!」
などと後輩たちが増えて、翼は再び座らざるを得なかった。

この前、私が4位だった時にはいつものごとく家には誰もいなくて、勇のところで夕飯取ってたっけ。まあ中途半端な順位だし、祝ってもらうほうが恥ずかしいし

ああこんなこと考えたくない

狭い狭い

てか愛ちゃんのところ行かなきゃ、

あぁあ  浮いてるわけじゃないんだよこれは

沈んで・・・

「翼」
「大丈夫か?お前なんかボーっとして」
気がつくと、翼を囲む他の生徒たちを分入って、勇が、翼の正面に立って声をかけた。
「あ、いや・・・何?どうしたの?なんか借り物?」
「いやちょっと・・・話があるんだけど・・・」

***

『夏目と向き合うことにしたんだ、そういうことだからよろしく』
『バカ、報告が遅いわ』
ついにこの時が来たのかと、思っていたけど、違いました。そして喧嘩うられました。

「いやあ今なら俺でも勝てそうな気がしてさ」
と勇が翼にテニスで勝負を挑んだ。
「翼ちゃーん!勇にぃなんかぶっ飛ばして!」
コートの外から蛍が声援を送る。他にもギャラリーが集まって来ていて、興味本位で2人の勝負を見たいと、色々言っていた。

「おい、てめぇ!手抜くなよ!俺が勝っちまうだろうが!!」
「オーケーぶっ殺す」
翼も戦闘体制に入っていた。

ギャラリーが2人について話している。
「一ノ瀬くんってさ夏休みの間に背が大きくなってさ、大人っぽくなったよね〜」
「綾野さんもかっこいい〜」
「2人とも綾野空選手に教わったのかな」
「悔しいけどあの2人、仲よすぎるわ」

ギャラリーの中には愛ちゃんの姿もあった。愛ちゃんに、中島が後ろから近づいて耳打ちした。
「ほーんとあなたの入り込む隙間なんてどこにもない感じ」
愛ちゃんはとっさに身体を引いた。
「言ったじゃない。調子に乗るなって。あなたじゃ無理よ」

to Be Continued

 

【感想】

翼は勇と愛ちゃんの恋が発展したように思っていて、1人でもやもやとしていました。今まで3人で仲良くしてたのに、2人だけがより仲良くなってしまうことへの寂しさでしょうか。それとも、自分の方がもともと勇と仲よかったのにという気持ちもあるのでしょうか。空の快挙を喜ぶ両親や、勇と愛ちゃんのこと、誰も悪くないのに、翼だけが心にモヤモヤを抱えてしまって、嫌な気持ちになってしまったのだと思います。

中島は、ちょっと嫌なところもありますが、勇や翼のこと、愛ちゃんの恋心まで、実は読み取っていてすごいと思います。

その能力の使い方、どうにかならないでしょうか。

【ネタバレ/伏線回収班】

中島 「調子に乗るな」「あなたじゃ無理よ」

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