『カカオ79%』67:夏の風の音と匂い(2)【あらすじ&感想】

スポンサーリンク
カカオ79% カカオ79%
スポンサーリンク

web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想67話】~残り21%の甘さ~

67:夏の風の音と匂い(2)

【あらすじ】

「ジャンケンポン!」
翼と勇と蛍と光の4人でしたじゃんけんは、一発で勇の1人負けだった。アイスを買いに行くじゃんけんだったようだ。勇の1人負けに勝った3人はゲラゲラ笑っていた。夜なので誰が負けても、勇が付き添いでついていくことになっていただろう。

アイスを買った帰り道で勇が、愛ちゃんを見かけた。まだ制服だったから道に迷っているのかもしれない。そう思っているとて思わず目があってしまった。思わず「ゲッ」って声に出してしまう。

「方向音痴ってわけじゃないけど地図が読めなくて」
ということで学校まで送って行くことになった。学校からは覚えているようだ。無口な奴2人だと沈黙なんて怖くない、というわけで、2人とも無言で歩いた。

そして学校に着く。
「じゃぁ俺はここで」
「ありがとう」
2人は別れかけたその時、あー?!と勇が声を上げた。買ったアイスが溶けていたのだ。

勇は愛ちゃんに向き直った。
「お前、抹茶、いちご、バニラ、チョコ何がいい?」
「・・・?抹茶・・・」
と愛ちゃんは答えているのに、勇は、聞いた意味はなかった。
「悪いが抹茶は俺のだ。そして1番ノーマルなバニラも俺がいただこう。君にはイチゴとチョコを頼みたい」
そして、それ今食べたほうがいいぞ、と言いながら勇はアイスにかぶりつきながら去っていった。

アイスは買い直すようだ。愛ちゃんは呆気にとられていた。

***

翌朝、勇の下駄箱の中に、封筒が入っていた。翼は冷たい感じで
「おぉ今日も朝から暑いですね。夏だもんね。今度は何年生かなぁ」
と茶化す。そして、翼が自分の下駄箱開けると、こちらにもピンク色の封筒が入っていた。

勇も翼も驚いていた。
「ちょ見せろ!中身見せろ!」
と気になる勇。

「おかしい!おかしい!!何?!果たし状?!新手のいじめ?!罰ゲーム?!」
と翼は混乱しながらも勇を追っ払う。
「なんでてめえに見せないといけねーのよ!?あっちいけ!!」
「だ、誰にも言うなよ?!さっさと教室行けよな?!」

うそだろおい

と勇。

勇が教室へ行くと、机の上に愛ちゃんからアイスクリームごちそうさまでした、と400円置いてあった。
「何?これ」
と隣の席の愛ちゃんに聞く。
「昨日のアイス・・・それにまた道案内してもらったし」
「あ・・・別にいいよ、ほぼ溶けてたし」
と言って、勇は400円を愛ちゃんに渡そうとする。でも・・・と、そのやりとりをクラスメートたちは見ていた。

男子に
「何?転校生と何かあったん?」
と聞かれるが、勇は別に、とそっけない。中島たちはむっとしている。
「何よ~浮気?綾野はどうした?」
と男子が茶化した瞬間、勇は、カバンを机にタン!とおいた。
「あいつはただの幼馴染って言っただろう。そんな風に名前を出すな」

***

休み時間、翼の教室で、中島が翼に今朝の出来事を話している。
「いいの?!転校生に一ノ瀬のこと取られちゃうよ!?」
翼は勇に借りたノート見て、テスト勉強しながら答える。
「取られるとか…別に私のじゃないんですけど」
「あの子絶対一ノ瀬に気があるって!私たちの時にはあんなに断ってたくせに・・・!」
と中島はプリプリしている。

「中島さ、彼氏いるよね。なんであんたがムキにななってんの?」
と言う翼の素朴な疑問に、他のみんなは翼がいるから自分の気持ちを全部我慢してるのに、と翼が再度勇との関係を否定する羽目になる。
「あーもう!!後ろでごちゃごちゃ言っている暇があれば本人にアピールしろよ!!」
と翼が言うと、中島の後ろにいた女の子が、伝えたよ、と。そして、先週ふられたそうだ。

辛い思いをしているのはわかるけど、勇があの転校生のことを好きになったりしてもその子に悪い感情抱くのは違うと思う。そう言った翼に、中島の友達は、まっすぐに翼を見て反応した
「・・・綾野さん何もわかってないよ。誰かを好きになったことがないからそう言えるんだ。
 頭ではわかっていても気持ちが先に動くんだもの」

***

昼休み。翼が1人ジュースを飲みながら、校舎の影で座って、今朝、下駄箱に入っていた封筒を眺めていた。

・・・もし誰かを好きになったことで、

誰かに悪意を抱くことになるぐらいなら恋愛なんて一生しなくていい。

翼は以前、女子の先輩に、勇の彼女じゃないなら気を使えといつも一緒にいることを咎められたこともあった。中島や勇や家転校生のことを思う。

封筒眺めながら考えていると、
「好きです!」
と言う声が聞こえてきた。
驚いて校舎の影から覗くと勇が女子に告白されていた。翼は、てめえかよ!!と思いながらも、生の告白現場に、ドキドキワクワクソワソワ目が離せなかった。

ジェスチャーや雰囲気から察するに、また断っているようだ。勇はいつになく真剣な顔をしていた。そして少し辛そうな顔もしていた。

翼は思う。

勇に好きな人ができたら全力で応援してあげよう。

そして封筒開けた。
「一ノ瀬君から離れてください。迷惑です」
と書かれていた。どっちが迷惑考えてみろクソが!!と、翼思わずゴリラ顔になる。

勇と勇の大事な人の味方になってあげるんだ

To Be Continued

 

【感想】

中二の勇は、想像以上にモテ男でした。翼は、勇の知らないところで、ずっと嫌なこと言われてきたりしたんだろうなぁ、と思います。中学校の頃の翼は純粋さと優しさは、高校生になった今も失われていないですね。

朝、勇が翼の名前を出されて不機嫌だったのは、翼の下駄箱に入っていた手紙のせいでしょうか?翼がテスト勉強で見ているのとは勇のノートでしたね。周りが思っている2人の距離感と、実際の距離感。男女の関係ではないけれど、きっと実際の距離の方がものすごく近いのだと思いました。

今回は愛ちゃんのエピソードと言うよりは、勇と翼の中学時代の様子がたくさん見られておもしろかったです。

【ネタバレ/伏線回収班】

★ここに注目★

・勇と勇の大事な人の味方になってあげるんだ
・中島さんには彼氏がいる

コメント