『カカオ79%』62:旅行(1)【あらすじ&感想】

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  1. web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想62話】~残り21%の甘さ~
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62:旅行(1)

【あらすじ】

橘君から旅行の誘いの電話があったのは、登校日の次の日だった。テニス部員何人かで行く予定だったけど、いつの間にかそれが大人数になってて、もう誰でもウェルカムとのことだ。

そーゆーわけで、同級生達と、海へ旅行へ来ていた。晴れた空!!青い海!!そして、水着!!とはしゃぐ男子に、
勇は、「くっつくな暑い」とつれない返事。

「ジュリエットが冷たい」
とクラスメイトの男子は、3人で一斉に、勇に水をかける。クラスメイトは水着だが、上にTシャツを着ている勇は、3人から勢いよく水をかけられて、少し怒る。
「いいだろう相手してやるよ、死んでも文句は言うなよ。マーキューシオ、ディボルト、それがお前らの運命なんだから」
Tシャツを脱ぎながら、勇はクラスメイト役名で呼ぶ。実は、2人は劇中で死亡してしまう役柄だった。

そんなじゃれ合う勇や男子たちを、翼と委員長は浜辺のパラソルの中で眺めていた。
「・・・暑いなぁ」
「暑いですね」
委員長は敬語で応える。
「男子ってほんとすぐ仲良くなるね」
「単純ですからね」
海中では水着になった勇が、クラスメイトとじゃれやっている。

委員長は、水が怖いので海で行けないらしい。翼は、既にできているグループに混ざりそこねてしまったそうだ。
「一ノ瀬くんの所へ行けばいいじゃないですか」
と言う委員長に、翼は、それはちょっと、口ごもる。委員長が、登校日の2人の様子を踏まえて、単刀直入に聞いた。

「この前一緒に教室に戻ってきたじゃないですか。なのに今日はバスで別の座席座ってましたよね。 ぶっちゃけ今どういう関係なんですか?実はロミオ役に綾野さんの名前もあがってましたが、 暗黙の配慮で今の役回りになったわけですよ。」

今の2人の関係。

ただの幼馴染。

そう言ってしまうには、自分の中で既にたくさんの疑問ができてしまった

今までと変わらない関係で過ごすことにして、それはきっと心地良い選択だと思っていた。

***

翼は委員長の言葉に、昨夜のことを思い出す。久しぶりに勇の家で、蛍が光と4人で食事をした。気詰まりは全くなかった。

翼が蛍に、文化祭で勇が、ジュリエット役をやることをバラし、蛍が爆笑した。

食後のアイスを食べているときに、蛍が翼に、家に泊まっていくかを尋ねた。
翼が旅行の荷造りを理由に断った。
「いいなー!海いいなー!!行きたいなぁあー!!」
羨ましがる蛍は、おもむろに、天童さんも一緒に行くか聞いてきた。

一瞬固まる翼と勇。何も知らない蛍は
「この前、バイト先寄ってみたけどいなかったのよね。よろしく伝えといて」
「なんで蛍が天童さんのバイト先知ってんの?」
「以前勇にぃがそこのハンバーガー買ってきてくれたことがあってね~」
「そっか」
と会話を続けた。

***

翼が自宅に戻ろうと勇の家の玄関を出ようとすると、勇も続いてきた。旅行用の歯磨きセットを買いに行くとの事。それなら、と、翼が、兄が買ったやつがたくさんあるからあげる、と。

2人で翼の家の洗面所へ来た。翼が鏡の裏の収納から歯磨きセットを探していると、勇が、天童さんについておもむろに謝ってきた。
「・・・いいよ、あんたのやった事はともかく、あれが天童さんの本音ならしょうがないし」
「会えなくなったわけでもないし、これから頑張って口説く」
そう言う翼のことを、隣で立っている勇はじっと見つめる。
「やきもち焼いた?」
その言葉に動揺した翼は、ごそごそと漁っていたものをガラガラガッシャーンと洗面台にぶちまけてしまう。

「お前の知らない間に天童と仲良くなってるのを見てやきもち焼いた?」
否定する翼に対して、勇は、一言。
「「私の勇なのに」・・・とか言ってなかったっけ」
翼は顔を真っ赤にして、ただし、勇の方は見れない。

口が滑っただけ、あっちいけ、と抵抗する翼に勇はふーむ、と顔を近づける。

翼は、学校で、雷が鳴る直前の、唇が重なりそうだった時のことを思い出して、思わず目をつむって下を向く。

そんな翼の様子を勇はじっと見つめる。

翼が少し震えていた。

頭をかきながら、翼の言った言葉思い出していた。
「女の子じゃない私はいらないのか?!」

勇が震える翼の腕の中から、歯磨きセットを見つけ出し、すーっとそれを抜き取った。
「サンキュー」
と同時に、翼の腕から、生理用品の袋がポテンと落ちた。瞬間、勇は洗面台のドアの外に飛び出し、ドアを押さえる。

中では翼が、恥ずかしさから大暴れを始めた。ドアをバンバンしている。
「ごめん!俺が悪かった!ほんとごめん!笑、俺が悪い?!はい、いやとにかく!俺もう帰るから、ドア離した瞬間出てきて殴ったりすんなよ!!もう少し穏やかに出ろ照れるよ!!てかこれは俺も恥ずかしいから!!」

旅行先の海、委員長からのぶっちゃけ今どういう関係か、という問いに対して、翼は昨夜のことを思い出しながら
「・・・恥を見せた関係・・・?」
と答える。ポッと赤くなる委員長。

そして勇とは今朝、バスで、別々に座って友達を作ると言われ、勇は、それ以来、男子共と一緒にいた。

今までと変わらない関係はきっと無理だとますます思い知らされていく。

私たちはこれからも 

変わっていくんだろうから

もう 戻れないよ

そう言った愛ちゃんの姿が翼の脳裏に浮かぶ。

「愛ちゃん…」
翼はぼそっとつぶやいた
「あいちゃん?」
いつの間にか委員長と翼の間にいたのはモブ男だった。
翼が振り向くと、モブ男も翼を見ていた。

To Be Continued

【感想】

勇と翼が仲直りして、久しぶりの一家団欒の雰囲気で良かったですね。蛍もきっとほっとしたと思います。そして翼の照れ方は、かわいいです。思ったより恥ずかしがっていました。あらあら位かと思ったら、ものすごく暴れていましたね。

委員長の反応も可愛かったです。委員長、結構恋バナ好きなのかな。乙女みたいです。

勇が同級生とじゃれ合っている所分ほっとします。思い詰めていることが多かったからですかね。

最後にモブ男!!悪さしちゃだめですよ!!

【ネタバレ/伏線回収班】

★ここに注目★

・勇にキスされそうな時の震える翼
・モブ男「愛ちゃん?」

 

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