web漫画/カカオ79％【あらすじ＆感想27話】～残り21％の甘さ～
27：花火大会（5）
【あらすじ】
翼は勇の腕の中で、先程クラスメイトに言われた言葉を思い出している。
「本当にすこーしでも一ノ瀬君のこと男だなあと思ったことないの？」
「一ノ瀬君に女として思われてるんじゃないかなあとか」
翼は腕の中で固まっていた。 その言葉のせいで、ぎこちないのだ。
もう大丈夫だから離して、という翼に勇が言う。
「お前、化粧、してる？」
実際は、勇ママと蛍に、わけのわからないまま、 してもらってはいたが、照れて、してねえよ！！と答える翼。
化粧品臭いと言いながら、くっついたままの勇に、離せという翼。 今度は、顔を上げて確認していいか聞く勇に、やめろという翼。
「じゃあこのままでいる」
いやいやいやいや。 翼は勇に、クラスメイトが待っているから、 皆のところに行こうと提案する。
「いいの？俺と一緒に現れるとまた誤解されるぞ？ …だから俺はこの後帰るから…花火だけ…一緒に」
「いや一緒に行こう。確かにもうこれ以上誤解されるは嫌だけど、それでも一緒にいたいって言ったじゃん。 それにほかの人達が何と言おうが私たちが友達なのに変わりはないから」
そして、もう離して、と。むしろ（抱き合っている）この状況がおかしいと思う、と。
勇は、おじいさんに言われた言葉を思い出す。
失ってから後悔しても遅いんじゃぞ？
勇は静かに目を閉じる。
この宝物（関係）はちょっと厄介だ。
手に取ろうとしたら壊れるから
失うのが怖くて
隠して見守ることしかできない
スーと勇は翼から手を離す。
ホッとしたような翼の顔。
「バァァァァァァアアカ」
勇はものすごい顔をして翼に言う。
そして今まで感慨深く翼を抱きしめていたことを、すべてなしにするような話し方をする。
お前何言ってんだ？この状況って何の状況？と。ただ、道の真ん中に立っていた邪魔なゴリラをどかしただけだと。 それとも、抱きしめた後、キスでもすると思ったか？と。
翼は強い口調でやめろよ、と調子のりすぎ、ぶっ飛ばすぞ…
翼はいつもと違う勇の様子に色々考える。それは、本当に勇自身がおかしいのか、
翼が意識しているだけなのか、 それとも花火のせいなのか。
勇は歩き出す。皆のところに送ってやる、と。
ゴリラ 早く来いや
そう言って、翼の左手を引っ張る。翼は、思わず触れられた手を引っ込める。
その拍子に、つけていたブレスレットがちぎれて地面に落ちた。
花火が打ち上がる。 ２人はお互いの顔をみて固まっている。
クラスメイトたちも、橘君、天童さんたちも花火を見上げている。勇は落ちたブレスレットを拾い上げる。 翼は、ブレスレットを受け取りながらも 手を払ってしまった事に後ろめたさを感じている。
「や、やばい。私なんてことしちゃったんだ…？さすがに今のは勇も傷ついたんじゃ…」
そんな翼に勇は、お前、やっぱ化粧してんじゃん、と言う。 不意を突かれた翼。今日はドギマギさせられてはホッとし、を繰り返している。 してるよ化粧、という翼は照れ隠しの表情。
「もうするなよ化粧 あと浴衣も着なくていい」
「しないよ…もう」
「わ、悪かったわね！！似合いもしないことしちゃって！！」
翼は赤面して、化粧をした顔をこする。
これだからこいつに見せたくなかったのに…
「似合わないとはいってねぇよ」
そう言って勇は歩き出す。
ああやっぱり 勇の奴どこかおかしいよ。
そして 私もどこかおかしくなった気がする。
勇はふりはらわれた右手を見ている。
それはきっと花火で浮かれているせいなんだ。
To Be Conteniud
【感想】
勇の独占欲が大爆発した回でしたね。 手に入れようとすると壊れそうだから、隠しておくことしかできない。 だから化粧もするなよ、浴衣も着なくていい、その理不尽な要求に、さすがに鈍感な翼も
意識し出してるようですね。
勇が翼を抱きしめている時に化粧している顔をみる、と言ったところ、 きっとあれはわざとだと思います。少しでも長く…。 策士ですね、勇君。
勇は翼を思う勇と、友達のふりをしている勇とでせめぎ合っていましたね。 時折見せる勇の表情がなんとも切なげでたまりません。 そして、勇が揺らぐたびに気持ちを振り回されている翼も、 乙女の顔になっている時があって、２人の表情を何度も繰り返し読んでしまいました。
【ネタバレ/伏線回収班】
★ここに注目★
壊れたブレスレット
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