web漫画/カカオ79%【あらすじ(ネタバレ)&感想203話】~残り21%の甘さ~
「テスト終わったらさ、前に住んでたところ行ってみようや、夏目のこと探しに」
勇が言った。
翼が言葉が出ないでいると、
「じゃあ、俺先入るから勉強頑張れよ」
と勇が言った。
翼はしゅーんとする。
「俺に謝りたい?」
翼の様子を察して勇が言う。翼は頷いた。勇は翼の頭を撫でた。
「いいよ、内緒にしようって俺も同意したもんだから」
「……ごめん」
翼は、頭を撫ぜる勇の手を両手で触った。
「いや、別にそこまで謝らなくても………じゃあ上がってく?」
***
翼は勇の部屋のベッドに腰を掛けた。
前に住んでいたとこのやつらに頼んで
夏目の痕跡を探してみてはいるけど
元々他人と関わるのを拒んでいたやつだから
出てくるものは何もなく
翼が俺と付き合うことで
夏目に対しての罪悪感を何とかしないと
この先もずっとこのままだろう
「なんか飲む?」
勇が聞く。
「いいよ、すぐ帰るし。勉強しないと」
「え、すぐ帰す気はないんだけど」
勇の言葉に翼は
「え」
と言った。
「傷ついた俺を慰めにきてくれたんじゃねえのかよ」
勇が涙を流しながら言う。
「え、あんたそんなキャラだっけ、ごめんちょっと慣れないんだけど」
翼は気を取り直してまじめな話をする。
「…愛ちゃんを探しに行こうって」
「あ、うん、前に言ったろ、探してるって」
翼は勇の方を向く。
「…あんたは怖くはないの?愛ちゃんと会うの。ひどいこと言ったって言ったじゃん」
「…怖いよ、でも、たまらず先手を打ってしまったわけだから男として謝っとかないと…何より謝罪して許してもらうとかじゃなくて、今あいつがどんな生活を送っているのかそれが知りたいんだ。なんだお前、夏目と会うのが怖いのか?一緒に謝ろうって言ってたじゃん」
「そ、そりゃ…!」
翼はモブ男の顔が思い浮かんだ。
ダメ
私が先にちゃんと確認をしてから勇に知らせるんだ
勇と一緒じゃなくて
私が先に愛ちゃんと会って
説明して
謝って
勇と愛ちゃんを会わせたくない
…なんてわがまま言ってる場合か
押し殺せ
独占欲を
醜い嫉妬を
「いいよ、テスト最後の日に行ってみよう…」
翼が言う。
勇はそんな翼にキスをした。
「話そらすんじゃねえ、俺は傷ついた分しっかり慰めてもらうつもりなんだから」
「べ、別にそらしてないし、てか勉強は?」
翼は焦りながら言う。
「舐めんな、俺は復習と予習を忘れない男だぞ」
勇はそう言いながら迫って来る。
「いや、私の勉強時間が…」
勇は翼にキスをした。耐えきれず翼がベッドに倒れこむ。二人は見つめ合う。
「だ、大丈夫だと言った割には結構傷ついてたみたいな…?」
翼が言う。
「そうだ」
勇が応える。
「そっちは余裕だな、彼氏の部屋までのこのこ付いてきといて、この前は警戒してたくせに自分の罪深さを認めているとみた」
「…そ、その通りです」
翼はがちがちに力の入った状態で、さー来いと目をつむる。
勇は翼の表情を見て、翼の上からどいて頭をかいた。
「そんな屠所に引かれる牛みたいな顔されたらね」
不思議そうな顔で起き上がる翼に勇が言う。その言葉に翼はショックを受ける。
「もう帰って勉強…あれどした?翼?」
勇が翼に声をかけた。
***
試験3日目
今日もやっぱ
集中出来ませんでした
***
そして
試験最終日
天童さんが制服で道を歩いていると、背後から黒い車が近づいてきた。天童さんの隣にくると、突然ドアが開き、天童さんの腕がガシッと掴まれて車に連れ込まれた。
「ちょっ…!」
そして天童さんを乗せた車はブーンと走り去っていった。
ToBeContinued
カカオ79%【感想(ネタバレ有)】
翼が付き合うと言うことを、以前よりも覚悟が出来て振舞いだした気がします。前は、否応なしに殴って対処していましたが、受け入れる覚悟を持っていた感じでしたね。まあ、翼の覚悟は受け取ったものの、様子を察した勇からストップをかけましたが。進展がある日も近そうですね。
最後、天童さん、誰にどこへ連れていかれてしまったのでしょうか?黒塗りのセダンだとヤクザの偉い人かお金持ちの車のイメージですが、後者だといいですね。悪い人でも下っ端だと、セダンって言うよりワンボックスのイメージ。。。
でも見るからに誘拐、事件性がありそうな感じです。天童さん。。。心配です。
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