『カカオ79%』199:優先順位(3)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ(ネタバレ)&感想199話】~残り21%の甘さ~

勇が天童さんに話す。
「今橘とはどうなっているのか、テストの準備はやっているのか、飯はちゃんと食ってんのか。俺は確かに翼の彼氏で翼に夢中だし何かあったらあいつ優先になるとは思うけど」
「惚気かよ」
勇は天童さんの一言にも構わず続ける。
「自分の周りの人に何かあったら心配ぐらいはするよ。なにも俺の交友関係翼のやつだけじゃないからな」

勇はそこまで言うと、まどろっこしくなった。
「ああもう面倒くせえ、実はこいつがよ、お前のお父さん?が帰ってきてるとこ見ちゃったらしくてよ」
勇は、親指でアリザワ先輩を指す。

こいつだと?!てかそこバラす?!と、アリザワ先輩は後ろで騒いでいた。
「それ大丈夫なのかって気になって話しかけただけだ」
そう言うと勇はもう一度指をさす。
「こいつが」

アリザワ先輩と勇が、指を差したことを揉めていると、天童さんが口を開いた。
「…あれを見た?」
アリザワ先輩の動きが止まる。
「あ…それが偶然…」

勇とアリザワ先輩は小声で小競り合いを再開した。
「やっぱ普通の親子らしき再会じゃなかったようで」
「テメェわざとバラしやがっ」

天童さんはそんな二人に問う。
「じゃあんたたちは、それでも私に生きてて欲しいと思ってる?私を助けてくれる?」

***

先生との話を終えて学校を出た翼は、天童さんについて考えながら歩いていた。

あなたは以前私に
困った時には優先順位を立ててみろと言った

状況を並べてみて
そこから一番嫌で最悪な状況は何なのか
そしてそうだけはならないことをやればいいと

確かに最近の私は
天童さんへの気持ちがごちゃごちゃで
何をどうすればいいか迷ってばかりだった

あなたに嫌われたくない
あなたと疎遠になりたくもない

でもこれ以上
勇とあなたが近くなるのは嫌だと思ったし

もしもあなたが
勇のことを好きになるとかそれは
本当に本当に嫌だと思った

その中で何よりも嫌だと思ったことは…

帰りの途中で、翼は勇と天童さんが一緒にスーパーマーケットに入って行くのを見かけた。

***

「…お前料理出来んの?」
スーパーの食品売り場で、勇が天童さんに聞いた。
「何年一人暮らししてんだと思う?」

料理するのか、意外

勇は思う。
「じゃあさ、俺いらなくね?料理もできないし特に助けが必要なところもねえし」
「荷物持ち」
天童さんは即答した。

でも驚いたな
まさかこいつが大人しく助けを求めてくるとは思わなかったし
ましてやあんなことを聞いてくるとは

食材を選ぶ天童さんを見ながら勇は、先ほどの天童さんの問いを思い出す。

『親というやつとは何をどう話せばいい?』

思ったよりうまくやっていけてるのか?
何よりこいつから歩み寄ろうとしているのが意外で
ひとまず安心というか

…ていうかあんのピアスヤロウ
『食事!一緒に美味しい夕食食べながら日常の話をすればいいんだよ。手料理ならもっといい』
とか自分から言っといて…

あー先に行っといて、と途中で消えやがって…

勇が、あいついつか一発殴る、とアリザワ先輩に対して憤っている横で、天童さんは

よし、これで予算内で買えるものは買えたし
後は家に帰って…

と段取りを考えていた。

これで許すんじゃなく
罪滅ぼしのチャンスをあげるだけ

天童さんはぎゅっと拳を握りしめた。その様子を見ていた勇は、さりげなくかごで天童さんの頭をこずくと
「普通に学校で何があったよとか、バイトでこういうのがムカついたとか、そういう話をすればいいと思う。何なら恋愛相談とかしてみれば?」
と言った。

天童さんが小突かれた頭をあげて、勇の後ろ姿を見ていた。勇は話を続ける。
「あとお前はさ、考えが極端すぎるんだよ。好きか嫌い、敵か味方、こう決めたらあれは無し。何でもかんでもそう簡単に分けて切り捨てられるなら人間て悩まねえよ。嫌いだけど気にはなる…的な気持ちが芽生えたからお父さんと話してみる気になったんじゃないのか?そういう気持ちこそが面倒臭い分ずっと考えちゃうから、より頭の中に残るんだよ」

そして勇は言う。
「俺がここで今お前の荷物持ちしている理由も、似たような気持ちからのもんだからさ」

天童さんは、立ち止まって聞いた。
「…それって、特別ってこと?」

勇が振りかえる。驚いたように天童さんの顔を見た。天童さんは、真っ直ぐに勇の顔を見ていた。

***
勉強会の後、翼と勇は公園で天童さんについて話した。

「もし天童さんがあんたのことを頼ってきたら力になってあげなよ」

天童と距離を置くと言った後
翼は俺にそう言った

「…お前この前天童と二人でいると嫉妬で狂いそうだから嫌だとか言わなかったっけ」
勇が聞く。
「そこまで言ってねぇよ、てかそれは…子供だったなと反省してる」
翼が言う。

「天童さんあんたには結構心を開いてる。あんただって感じてるでしょ?もしそれで天童さんが惚れたりとかしても」
「は?ねえよ」
勇は真っ向否定したが、翼は言葉を続けた。

「あんたが私にべた惚れなの知ってるから大丈夫」

***

って許しを得て今日はやつの買い物に付き合ってたわけだけど

勇は頭を抱えた。

『特別ってこと?』

天童さんの問いを思い起こす。

何故そこでそんな質問が出る?
あれってどういうこと?
いやいや普通に聞いただけだろ
そんな大した意味じゃねえだろう…?

勇は答えた。
『まあ特別と言えば特別というか、お前はなんか戦友みたいな感じだから』

その直後、アリザワ先輩が戻ってきた。
「あれ?もう帰んの?ハッピーファミリーデイのケーキ買ってきたけど、駅前の有名なやつ」
「買い物も終わったし俺はお役御免っぽいので」
そう言って勇はアリザワ先輩と天童さんに手を振った。

勇は一人、道端で考え込む。

やれやれ
翼のやつが最近妙な反応するから

考えすぎに決まってる
あいつに限ってはな

道端であれこれ考える勇のリュックサックに、誰かの手が伸びた。

ToBeContinid

 

カカオ79%【感想(ネタバレ有)】

天童さん、コンビニの後に言われた翼の言葉に影響されてる?

この天童さんの変化に、勇だけでなく私も戸惑い気味です。天童さんの変化が、翼の影響なのか、それとも勇への気持ちの変化の影響なのか。。。

言葉としては似合いませんが、天童さんはとてもピュアなんだと思います。だから、真っ直ぐだし、危うくもあり、橘君が天童さんのことを考えてた時、鳥のひなにたとえていましたが、天童さんはまだ雛のまんまなのだと思います。

愛情を求めて、特別を探して、お父さんのことも信じようとしているのでしょうか。どうかどうか、もう天童さんが誰にも裏切られませんように、と願うばかりです。

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