web漫画/カカオ79％【あらすじ(ネタバレ)＆感想200話】～残り21％の甘さ～
勇は一人、道端で考え込む。
やれやれ
翼のやつが最近妙な反応するから
考えすぎに決まってる
あいつに限ってはな
道端であれこれ考える勇のリュックサックに、誰かの手が伸びた。
「よっ！何してる？」
突然リュックを引っ張られて、勇は驚き
「ハウアウオ？！」
と声をあげた。
翼だった。
「あれ翼？そっちこそ何でここに…用事あるって言ってたな」
振り返りながら勇が聞く。
「用事済ませてあっちのカフェで勉強してたらあんたが見えたから、そっちは？」
翼がさらっと答えた。
「え？あ、俺は…」
一瞬勇が止まった。
「俺はあのアリザワっつーやつに捕まっちゃってよ、あいつと天童の買い物に付き合わされてさ」
勇は、自分の不自然な間を意識しながらも、本当のことを言った。
「買い物？」
翼が聞き返す。
「晩御飯、お父さんと一緒に食べるんだって」
「…そっか、お父さんと一緒に…」
翼が呟いた。
「アリザワ先輩も一緒だったんだ」
…本当にもう気にしないのか
それはそれで何だか
勇は翼の反応に対して思う。
「あ？今なんて？」
「え？」
「え？」
「ん？」
「…ん？」
翼は、後をつけていたことを言わないように誤魔化していたから、ちょっと変な空気になってしまった。
＊＊＊
カン
翼は自動販売機に自分の頭をぶつけて考える。
二人でいるのを見て気になって
その辺りをうろうろしてたなんて言えるわけがない
カッコつけて
力になってあげて
とか言っといて
でも、そっか
天童さんお父さんとうまくやっていけてるのか…
ならよかった
「ちょっと」
自販機の横で快便ジュースを飲んでいた翼に声をかけたのは、天童さんだった。
「返す」
そう言って天童さんは、翼にお金を差し出した。
「二百円足りない」
お金を受け取った翼はそう言った。
「ケチが…」
「んだと？借りはちゃんと返すんじゃなかったっけ」
翼が言う。
「うむ、ちゃんと受け取りました、ありがとう。んじゃ」
そう言って翼は片手を上げて、天童さんから歩いて行った。天童さんは、離れて行く翼の後ろ姿を少しの間見ていた。
翼は思う。
天童さんの周りの問題で
一番起きて欲しくない状況
それはあの日答えがでた
私はこの子が生きることを諦めないでいて欲しい
死ぬとか
極端的な選択をするとか
そういうのを心配しているわけじゃないけど
いやそれも心配だけれども
本当に一人になった時
この子が
天童さんが
消えてしまいそうな気がして
私が嫌いなら
目の前から消えてやる
友達として勇が必要なら
貸してあげる
私達は結局
友達にはなれなかったけど
それでも君の幸せを願うよ
とか
思ってんだろうね
この偽善者さんは
と言ったのは、モブ男こと夏目凪だった。
「！何…」
翼が驚く。
「自分の手に負えないから手放しただけじゃないの？一ノ瀬君と仲良いのを見てムカついたこともあるし、ほっとけって言われたからほっといただけってあとで言い訳も出来るしね？」
モブ男は続ける。
「そして失ってからまた後悔するんだろうね、ああ、あの時私が側にいてあげたならこんなことにはならなかったかもしれないのにーって、側にいても何の役にも立ちやしなかっただろうけど！それ分かってるから逃げてるんでしょ！ハハハハハ」
モブ男は不気味に笑った。
＊＊＊
目を開けると、翼は寝ていて、今起きたことに気が付いた。
そして
中間テストの日が
やってきました
ToBeContinid
カカオ79%【感想(ネタバレ有)】
え？？？どこからが夢だったの？！と混乱してしまいました。多分、天童さんからお金を返してもらったのは現実、そこから天童さんのことを考え考え考えているうちに、寝てしまい、夢にモブ男が出てきた？？？
勇は気が付いていませんでしたが、翼はちゃんとヤキモチ妬いています。大丈夫と言った手前、必死に隠していましたね。
勇の翼に対しての洞察力、どうしてこういうときは発揮されないのでしょうか。。。
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