web漫画/カカオ79%【あらすじ(ネタバレ)&感想202話】~残り21%の甘さ~
翼と勇が並んで歩いていると、翼の目に前を歩くモブ男の姿が入って来る。
あいつ…!
何で今日こんなにも目に入ってくるわけ?!
夢のせいか?
あの夢のせい!?
すると、翼の後ろから女子のクラスメイトが話しかけてきた。
「ねえねえ綾野さん」
「ん?」
翼は振り返る。
「テスト終わってから何か予定ある?」
隣りにいたもう一人のクラスメイトが話す。
「皆で紅葉のライトアップに行く予定だけどどう?」
「覚えてる?夏祭りの時そこら辺でまた秋祭りをするのよ」
2人に話に翼が聞き入る。
「おお…!紅葉…!祭り…!!」
「悪い、先約がある」
そう割って入ったのは勇だった。
「こいつとテスト最終日は俺と遊ぶ予定です」
「えーそうなの?」
クラスメイトが口をそろえる横で翼も
「そうなの?」
と言っている。
「そうなの?」
突然クラスメイトの男子、土鍋コンビが湧いてきた。
「そうなんですか?」
委員長まで出てくる。
「そうだ」
順番に湧いてくるな、と言いながら勇が言い切った。
「まあそれなら仕方ないけど…一ノ瀬君はてっきり天童さんとデートかなと思ったのよね」
女子達の言葉に、翼と勇、そして委員長は驚く。
「ちょちょちょ、何それ、何で俺があの女とデートなんか…」
勇がげっそりしながら言う。
あ
勇はそう言いながらも橘君の忠告を思い出していた。
あれのことか…!
勇の言葉を聞いて、クラスメイトの女子達の目が輝いた。
「えっなになに?!やっぱ違うのね?」
「やっぱ綾野さんと付き合ってんの?!」
翼は
「そ、それが…実は…」
翼が、付き合ってることを言おうとしたが、ちらっとモブ男がこちらを見る姿が目に入った。
分かってる
本当は天童さんのことより
解決しないといけないことだった
もう逃げない
だから…
そんな目で私を見ないで
「いや、付き合ってないよ」
翼が言った。
***
試験二日目。翼は壁に手をついてため息を吐いた。
ダメだ
昨日に続いて今日のテストも集中出来なかった
「いや、付き合ってないよ」と
あの時…とっさに言ってしまったけど
勇の目は怒っていた。
「そうだよ、俺ら付き合ってなんかねえよ、ただの幼馴染だっつーの」
はあ…
その後普通に家帰ってったけど
絶対傷ついてる
絶対怒ってる
内緒にしてくれるって
約束はしてたけど
皆の前ではっきりと言っちゃった訳だし
…いい気分じゃないだろうな
自分も言われてみたら結構くるものがありました
でもごめん勇
今度は恥ずかしいからとかじゃなくて…
あいつの前ではまだ…
早くテスト期間が終わってほしい
終わったら…
翼が考えていると、横から勇が話しかけてきた。
「テスト終わったらさ」
「ひい?!」
勇の突然の登場に翼は驚いた。
「前に住んでたところ行ってみようや」
翼は勇を見る。勇も翼のことを見つめる。
「夏目のこと探しに」
勇が言った。
ToBeContinued
カカオ79%【感想(ネタバレ有)】
文化祭を経て、勇や翼がもうすっかりクラスに溶け込んでいてよかったです。思えば、翼たちは高校1年生の1学期に転校してきたわけで、中には同じ中学の人達もいたかもしれませんが、基本的には同じクラスになって数か月の人達だったのだと思うと、翼もそんなに気負うこともなかったのではないかなと思えてなりません。過ぎたからこそ言えることですが。。。
さて、結構前から勇は愛ちゃんを探すために動いていたようですが、いよいよちゃんと探しに行くみたいです。前に住んでいたところ、県外で結構遠くに引っ越したとしか情報は今まで出ていなかったようですが、どのくらいかかるのかな。小旅行とかになるのでしょうか?
ちなみに翼は、幼い頃、まだ勇と出会う前、小学校2年生で転校して来て勇と初めて会っているのですが、その前に橘君と会っています。ということは、幼い頃も、橘君の行動範囲内に住んでいたのでしょうか?
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