『カカオ79%』134:普通の文化祭です【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想134話】~残り21%の甘さ~

134:普通の文化祭です

【あらすじ】

『メガネロミオとジュリエット、そして… 11:30〜』
と書かれた翼たちのクラスの演劇のロミジュリの看板を持って、呼び込みが行われる。

「11時半からメガネロミオとジュリエット、そしてがはじまるよー!!」
と言いながらクラスメイトが廊下歩いていく。

他のクラスや部活もそれぞれに宣伝をしていた。

「こちらはフラワー交換所です!最初のフラワーは無料でお配りしてますのでぜひ」
入り口で、フラワーと言うものが渡されているようだった。

蛍と光は、2人で文化祭に遊びに来ていた。
「すごい…人波だね。…勇にぃたちに会えるのかな」

この学校の文化祭は特別なルールががある。ガーベラが描かれているおもちゃのようなプラスチック材のコイン、これが文化祭で現金代わりとして使われる。

2日通しで行われる文化祭のうち、初日は一般公開されている。お客は入場する際にまず4フラワーが渡され、お店や出し物を利用するのには、このフラワーが必ず必要となる。

もっとフラワーが欲しくなった場合、フラワー交換所にて現金で購入することが可能。

100円の1フラワー
500円の6フラワー
1000円で12フラワー

まとめて購入するほどおまけのフラワーがついてくる仕組みになっている。

こうすることによって生徒会によって現金管理を一括することができる。

クラスが稼いだフラワーは、利益を公平に分けて、1番稼いだクラスにはご褒美もあると言う…

これにより赤字となるクラスが出ないようにすることで、学生全員が公平に楽しめる文化祭ができるのだ

「へーそれすごくいいじゃん」
パリス役の衣装とメイクをしてもらった翼は、委員長と話していた。委員長はまだ着替えてはいない。

「甘い!甘いですよパリス君!ここには儲けるための綿密な計画が隠されているのです!」
詰め寄る委員長の顔を見て、翼は目のクマを心配する。委員長は昨日遅くまで台本を読んでいたようだ。

「見てください!出し物の値段を!」
「3フラワーとか5フラワーで…でもほぼ3フラワーだし、ただでもらった4フラワーで済ませるね」
「そうです!でも微妙に残る1フラワー」

会話の外から、委員長は早く着替えてとせかされるが翼に説明を続ける。

「うーん、もっとフラワーを買って他のところで使い切るとか…」
「じゃあいくら買います? 500円出したら6フラワーもらえますよ?」
委員長に誘導され
「じゃぁ6フラワーで」
と翼が答えた。

「全部で7フラワーになりますね。3フラワーの出し物2つ楽しんでも1フラワーあまりますよね。5フラワーの出し物を楽しんでも2フラワーあまります。ちなみにただで配っているフラワーがあるため、払い戻しはできない。余ってたフラワーを使い切るためにまたフラワーを買わないといけない。そして来場している客のほとんどは生徒の親とかその知り合いとかで、 我々のこのがんばりを見れば 彼らは喜んで財布の紐を 緩ませるでしょう。それもあって毎年この文化祭は黒字決算を更新中、文化祭の予算は増えるばかり。 おかげで文化祭はいつも 高いクオリティーで大成功。それに伴いフラワーを多く獲得した順に 与えられるごほうびは もはや軽視できない!」
委員長は一気に説明する。

「つまりこれは…戦争なのです」

翼はあたりを見回しながら、委員長に耳打ちをする。
「おいそれ、出し物が演劇の私たちはちょっと不利なんじゃ…」
委員長は眼鏡を直しながら、ふっと笑って言う。
「それはご心配なく。実は1番儲けるイベントは…」

答えを言う前に、翼たちは後ろから話女の子のお客さんに話しかけられる。

「うわー何これ、ロミオとジュリエット?」
「一緒に写真撮っていいですか?」
委員長はメガネをカチッとずり上げた。
「もちろんです! 1フラワーで」

お客さんは、
「えー、コイン取るの?ケチ」
と言っている。

委員長は翼に
「綾野さん、3ページ目のセリフです」と耳打ちをして背中をトンと押した。

勢いに押されて翼は、お客さんに向かってドンと壁ドンをする。

女の子の髪に触れながら
「美しい君…私と一緒に踊ってくれますか?」
「……いいいいとも!!いいとも!!」
女の子が赤面しながら答えた。

それを見ていた周りの人たちが
「私とも」
「何コインも出します!私も」
「私も!!」
「俺も!!」
と同調しだす。

委員長が翼にGOODと親指を立てた。

翼は、なるほどと納得した。

***

蛍と光は、アイスクリームを食べながら、橘くんと遭遇していた。光は風船を持っている。

「うさぎ…じゃなくて、勇にぃの友達の」
「え、一ノ瀬の妹達?!」
橘君はうさぎの着ぐるみを着ていた。

「ハハハ、うちのクラスは動物のコスプレでカフェをやるんだ。よかったら後で来てね。サービスするから」
橘君は蛍にチラシを渡しながら言った。蛍と光は口には出さないが、ウサギの着ぐるみが似合ってるなと思っていた。そして橘君は、勇のクラスの場所を説明してくれる。

しかしその時、たくさんの人が、B組を目指して走って行った。
「B組だって!」
「きゃ!私も撮ってもらう!」
「私も」
「パリス様!!」
橘君は目を丸くする。
「えー、パリスって…」

***

翼と勇の教室である1年B組はざわざわしていた。
「名前の知らない美し君…この後の劇も見に来てくれる?」
翼が女の子に言う。両手を胸の前にして女の子は答える。
「もちろん…」
そしてツーショットの写真を撮った。

後ろには写真待ちの列ができていた。その様子を眺める他の1ーBの一同は、
「パリスが綾野でよかったな」
「なー」
「やっぱ間違ってなかったよ」
と口々に言っていた。

その様子を、橘君が少し驚いたような表情で、蛍と光は無表情で眺めていた。

To Be Continued

【感想】

劇のタイトル、そのタイトルだったんですね。『メガネロミオとジュリエット、そして…』初めて知りました。

文化祭のフラワーシステム、なかなか賢いですね。翼、女子のファンをたくさん作るほどのイケメン振りは健在でしたね。最近乙女だったので忘れてしまっていましたが。

ロミオ、委員長で大丈夫か心配になってきました。勇のジュリエットは楽しみですね。本当に。

うさぎの橘君、可愛いです。蛍も光も似合ってると思ってるのが面白いですね。

【ネタバレ/伏線回収班】

フラワーを沢山獲得するといいことがある。
メガネロミオ(劇のタイトル)

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