『カカオ79%』126:ぶり返す(5)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想126話】~残り21%の甘さ~

126:ぶり返す(5)

【あらすじ】

モブ男は雨宿りをする勇と、 傘をさして通り掛かる村上さんの様子を 少し離れたところから見ていた。 そして、写真を撮る。

村上さんは勇と話して 嬉しそうな顔をしていた。
「夏目どうした?」
一緒にいたクラスメートが モブ男に声をかける。
「いやー、まだがんばってんなーと思って?」
クラスメイトが文化祭の準備の話だと 勘違いして会話を続けた。

***

村上さんは、リナ先輩に 生徒会室に連れて行かれた日の夜、 リナ先輩と翼とアリザワ先輩と一緒に 天童さんのバイト先の ハンバーガーショップにいた。

この日、演劇のメイクとヘア衣装係だった私は 少しの暇ができたので ちょっとだけ綾野さんを覗いて 一ノ瀬くんに挨拶のメールでも 送ってみようかと思っていました。

なのにどうして

私がここに

いるのでしょう…

「こちらのご注文のバーガーとなります。 さっさと消えやがってください。 またのご来店お待ちしておりませんから」
天童さんが大量のハンバーガーの入った 紙袋をアリザワ先輩に渡しながら言った。

「おいおい冗談きついぜ、てんどっちも上がりだろう?早く学校戻ろうぜ」
「ふざけんなぞろぞろ来やがって。何であいつらまで連れてきてんのよ」

翼と村上さんはぎくしゃくしていた。

な、なぜ村上さんとリナ先輩が一緒…?

「しらねーよ、大魔王とこっち向かってたらいつの間にかついてきたんだよ」
天童さんにアリザワ先輩が言う。
「まぁ大魔王のほうは俺が連れてきたんだけどさ。お前ら喧嘩したんだろう?早く仲直りしろ

天童さんはバイトを上がって、 更衣室へ向かう。

歩きながら話す。
「余計なことすんじゃねーよ。さっきの学校でもそうだ、そんなことされたからって、頼もしい、ありがたい、と思うとでも思ったのか?」
アリザワ先輩は真顔になった。

「あのさぁ、勘違いすんなよ。学校のあれはお前のためじゃなく、苦労している他の奴らが気分悪くならないようにやっただけで、大魔王がお前のこと気にしてたから連れてきてやっただけだ」
天童さんは、アリザワ先輩のほうに 向き治った。
「…ほお?アリザワ、もしかしててめえまで綾野さん狙いか?」
「まで?幼なじみの彼以外にもいるような言い方だな?」

天童さんは木の上から 見ていた光景を思い出す。

橘君は、翼の腕を掴んで、 話しかけているように見えた。

天童さんは、奥歯を噛み締めた。
「しらねーな、いるんじゃない?すらっとして可愛い顔してるし、さぞモテるだろう。私なんかとは違ってな
その言葉にアリザワ先輩は衝撃を受ける。
「…おいおい何の冗談かと思いきやまじで痴話喧嘩かよ。なんだその劣等感に満ち溢れた悪役のセリフみたいなのは?!」

ゴン。

天童さんはドアをアリザワ先輩の 顔面にぶつけた。 アリザワ先輩は顔抑えて痛がる。

「何とでも言いやがれ、ただ1つ勘違いしないで欲しい。喧嘩とかじゃなくて、私は最初から綾野翼、あいつのことが嫌いだった」
「はあああああああああ?」
思わずアリザワ先輩が声を上げた。

***

勇は自室のベッドで スマホを握りしめて寝ていた。 おでこには冷えピタ、 まだ咳も出る。

スマホの時計は20時52分だった。

さっきの通話の時、確か俺… 帰るときに一度連絡くれよなって

「言わなかったっけー」

思わず叫んでは咳き込んでしまう。

もう21時なのに!! 何をやってるんだあいつは!

熱心か! 仕事熱心か! 何でもいいから

適当でいいから

連絡くれたっていいじゃん!!

勇がゴロンと寝返りをうったその時、 勇のスマホがピロンとなった。

勇は世界一の速さで押して ロックを解除した。

翼からのメッセージを確認する。
「学校は終わったけど…ちょっとカラオケ…寄ってくんでやっぱ遅れますorz」
勇は思わずつぶやく。
「は?カラオ…ケ………?」

***

村上さんと翼と天童さんが カラオケボックスのソファーに座っている。

この日、演劇のメイクとヘア… (以下略)

アリザワ先輩とリナ先輩が 立ち上がって歌っている。

「おーい、チームアリザワ! 30分だけの懇親会だ!!忙しいほど休憩とストレス発散は必須!」
そしてアリザワ先輩は、 マイクを通して叫ぶ。
「文化祭早く終わっちまえ!!」

翼も立ち上がり 無理矢理アリザワ先輩をもり立てる。 村上さんの肩を無理矢理組みながら
「あはははは、あんたが1番溜まってんじゃん」
とアリザワ先輩に向かって リナ先輩が言った。

肩を組まれて村上さんは なんで私まで、と思っている。

天童さんはソファーに座ったまま うるせぇ、と思っている。

村上さんは思っていた。

誰か このえげつない状況から 私を 助けてください…

To Be Continued

【感想】

天童さん、やっぱり木の上で見た光景が 目に焼き付いていますね。 天童さんを見つけるために やったことだと誰か早く教えてあげて欲しいです。

もしかして天童さんは、 アパートの口げんかよりも、 机の上で見た光景に対して気にして、 翼にあたっているんでしょうか?

それにしてもアリザワ先輩は いろいろと優しいし、 色々と鋭いですね。 天童さんには必要な言葉を 言ってくれていると思います。

天童さん、今でこそ見た目は普通ですが、 元ヤンキーで、両親いなくて一人暮らしで、自分の理解者は 橘君だけだと思っているのに、 その橘君は、翼のことを好きだと 天童さんは思い込んでいてそんな翼には家族がいて、 勇がいて(天童さんは勇の気持ちを知っているわけで) 劣等感を抱いてしまう位の 存在なんですね。

でも翼が感じていた孤独や 兄への劣等感、 幼なじみへの気持ちなど 2人が分かり合えることは 沢山ある気がします。

【ネタバレ/伏線回収班】

翼→勇「カラオケ寄ってくんで遅れます」

 

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