『カカオ79%』123:繰り返す(2)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想123話】~残り21%の甘さ~

123:繰り返す(2)

【あらすじ】

翼がスマホを握り締めて、 画面を見つめる。 画面は、あと2つボタンを押せば、 勇にかけ直せるところだった。

どうしよう、 電話し直して謝ったほうがいい?

そのほうがやっぱいい?

すると、突然、翼の電話に 着信があり、驚く。
「ウ、ウホ?!」

***

「アザザザザザザサザザザザ」
翼が電話を終えると文化祭の準備の 作業に取り掛かっていた。

1人3役奴隷のように ものすごい速さで作業がはかどる。 周りもその気迫に圧倒されていた。

「よ、綾野ちゃん!病み上がりに無理はすんなよ?」
「うはははは!任せてください! こんぐらい平気なので! それに最近いろいろ気が散ってて 迷惑ばかりかけたから その分ちゃんと働かないと!」
翼が生き生きと答える。
「その様子を見るともう治ったみたいだね、君の心は」
気がつくと、翼の真横には リナ先輩がいた。 翼は目を丸くして驚く。

***

「なんてね、少しは焦った?」

翼のスマホに電話をかけてきたのは、 またも勇からだった。
「プッ、仕返しだばーか。 まさかこんな会話が 成立する日が来るとはな。 悪い、俺今ちょっと浮かれてて… こういうの難しいだろ? いいよゴリラで。 99%ゴリラで出来てるからこそ 仕方ないし。 昨日のことも今朝のことも お前にしちゃすげー頑張って くれたから…今度は俺が 頑張る番だから。   ありがとう、俺も会いたいよ

電話を切られた後、 すぐかけ直してきて 勇のやつはそう言った。

翼は勇が「おれ会いたい」と 言ったことに引っかかりないながらも 赤面する。

***

そしてリナ先輩の隣でも、 そのことを思い出して赤面する。
「何耳まで赤くなってんのよ、気になるじゃん、気になるじゃん」
リナ先輩が、翼のことを揺らした。

翼は、あんな通話1つで、 すげぇやる気出せるなんて

単純すぎるだろ、私

と思いながらも、 赤面したまま何も答えない。

進展
変化
今までの通話…いや会話とは違う感じだった

さっきまで勇のファンたちで複雑だった気分もどうでもよくなったし、

曇ってたのが晴れたせいか

いつもの空すら

きれいに見える

「ねぇ翼ちゃんてば、もしかしてまた熱出てる?お家帰るなら送るよー?」
「探りを入れるのは止めて下さい、リナ先輩…」
「あら、ばれた?」

***

電話を切った後の勇は、 ソファーに座っていた。

咳をしながらぐったりしている。

やれやれ、もし「会いたい」と 言ってもらったら 学校へ駆け込もうとしてたのに…

一瞬だけ時間を稼ぜたと 思っちゃっただろうがよ

***

勇のファンたちが どうでもよくなってきた途端に 魔女のアタックがやってきた。

「だって一ノ瀬くんが来てないから…翼ちゃんを探るしかないじゃない」
「リ、リナ先輩、生徒会忙しくないんですか」
翼は手にしていたロープを 左右に張りながら言った。
「死ぬほど忙しいよ、だから早くかまってちょうだい、さっさと終わらせようね」
翼はリナ先輩をかまちょ魔女と認定し、 呆れながらも言う。
「…わかりました。勇のことなんでも聞いちゃってください。誕生日とか好きな食べ物とか…私の知ってるのは何でも答えましょう」

どうせ今日はずっとこんな感じだったし、 翼がリナ先輩に言うと、 リナ先輩はじっと翼の顔を見つめた。

「?リナ先輩?」
「ふむ、そういうのは答えたりするんだ。 しかも私の事ついさっきまでは 警戒してたくせに、なんだろう、 勝者の余裕って感じ?」
リナ先輩は翼の目を見ながら言った。

「ええ?!え、勝者?!違いますよ…! これは昔からの癖というか、 生き方というか…!勇の奴がモテるのは いつものことだから、 よく聞かれたり答えてあげたり…! っ何より答えない理由がない! 好きな人だからって他人の恋を 邪魔していい権利なんて私では無いから」
翼は焦って否定した。

「何言ってんの?」
「え?」
そしてリナ先輩は、 翼が思いもしなかった核心をついた。

「そんなくだらない質問に答えない位で 邪魔をしてるとでも思ってるわけ?  可愛い顔して結構偽善ぶったこと を言うじゃない。 独占欲が強いのに声をかけられると ある程度の手助けはする。 でも奪われると困るから それはほんの少しだけ。 だったら素直に独り占めしちゃえばいいのに

そしてリナ先輩は翼の胸のあたりを 指で刺した。
「どこかな。この中のどこに触れば、そのきっかけがぶり返しちゃつのかな。二度と立ち上がれない位に」

 

翼は愛ちゃんのことを思い出す。

勇のことを好きだと言った愛ちゃん。

それから2人がキスをしていたこと。

翼が怪我をしてから、 もう構わないで、と言った愛ちゃん。

私たちだけ変わってしまってもいい?

***

「あーズバリそこです」
と私の中で声がした。

でも、
会話が
世界が
関係が
変わったんだ

じゃあそれと向かい合う姿勢も

変えていかないと

守りきれないんじゃない

…とリナ先輩に教えてもらった気がする
「なんて、このぐらいしないと邪魔してるとは言えないんじゃない?」
そう言ってリナ先輩は 翼の頭をポンとすると、 バァイと言って帰って行った。

翼は膝をついて思う。
ま、魔女!!

To Be Continued

【感想】

好きな人の一言で頑張っちゃうなんて 恋する乙女あるあるですね。 鋭いリナ先輩にはいろいろ 見抜かれていましたが。 恋をすると世界は変わりますよね。 これも恋する乙女あるあるです。

勇の早く会いたいよ、からの笑顔は 破壊力抜群でした。

【ネタバレ/伏線回収班】

「私達だけ、変わってしまっていい?」

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