web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想112話】~残り21%の甘さ~
112:恋したい乙女たち(5)
【あらすじ】
「だから、おとなしく村上さんの傘に入れてもらってれば、 風邪もそこまでひどくひいてなかったじゃないの、ってこと」
翼が言った。
勇は、翼のほうに向き直り反応する。
「…あ、いやあんなちっさぇ傘、入れてもらったってどっちも濡れるだけだから…」
保健室の先生は、やれやれその返事は違うぜボーイ、と思いながら勇を見ていた。
「あっそう残念だったね。もう少し大きな傘だったらよかったのに」
と翼。
「は?」
と勇が言っているが、気にすることなく翼が立ち去ろうとする。
「じゃぁ私はこれで失礼しますありがとうございまし」
「おい、ちょっとま…!」
と勇は翼の腕を掴んで引き留めようとしたが、実際翼の腕を掴んで引き止めたのは、保健室の先生だった。
先をこされたことに、勇は呆気にとられていた。
「誰が戻っていいと言った?」
と先生は言いながら、先生は翼の耳で熱を測った。
「やっぱり、ちゃんと寝てる?目の下にクマひどいし、顔色も悪い。文化祭の準備で無理している子が多くてね。最近。さぁ君も今すぐベットへ」
先生は38.1度の体温計を翼に見せながら、かなり強引に翼を保健室のベッドに寝かせた。
結局2人は隣同士のベットで寝ることになった。
今日も天気は雨。反対方向を向いて寝る翼と勇は、もちろん寝付けない。勇は咳をしながら、翼に話かけた。
「…あの写真、雷でびっくりしてすくめた時にとられたみたいでさ、相合傘してるように見えたんだよな」
翼からの返事はなかった。
勇は続けた。
「あ、あとさっき村上さんが言ってたことなんだけど、実は昨日俺らの会話を聞かれたみたいでさぁ、あれを聞いて勝手に言っただけで…」
村上さんは教室で言ったことについて
「翼とは付き合わない、と聞こえたから、今好きな人がいないんじゃ…と思って」
と弁解した。勇は、だからって人前で言うかよ、こっそり聞いたこを…と思っていた。
「写真のせいで変な噂にならないためのフォローと言うか…」
保健室で隣のベットに寝ている翼に勇が話す。
「別にいちいち説明しなくていいよ」
今まで黙っていた翼が返事をした。
「?」
「間違ったこと言ったわけじゃないし」
村上さんが言ったことについてだ。勇は、翼の言葉に混乱してしまう。
今好きな人なんかいない、と言うのは、違うと言いたいが、彼女を作る気もないと言うのは間違っていないからだ。
勇が言葉を発せずに入ると、翼は話を続ける。
「写真だって気にしてないし、広めたりもしないから言い訳しなくていい。私はあんたの彼女じゃないんだから」
それを聞いた勇は、自分のベッドに起き上がって、カーテンを開けた。
「…?お前…もしかして怒ってる?」
その言葉に対して、翼が怒りを覚える。
「はあ?誰が?全然?」
「怒ってんじゃん、声が」
「怒ってねーよ」
「嘘」
言い合いになる。
翼は、
「何が嘘よ!!怒ってねぇってば!!」
と言って思わずベットのカーテンを開けてしまう。
「さっき、憤りからの熱とか言ってたろ、何に怒ってんの?」
「だから怒ってねぇっつってんだろう…!!」
と言って顔上げると、勇も自分のベッドのカーテンを開けて、ベットに座っていたので、翼は次の言葉が出なくなる。
「怒っているのはこの私だ、ガキドモ。そんなに青春したいなら、夢の中で永遠にさせてやろうか?ああん?黙って寝てろや」
2人揃って保健の先生に怒られる。
「もっかいしゃべったら担任の先生に報告するからね」
「はい…」
2人はそれぞれ自分のベットに戻っていた。
2人とも熱のせいもあり、顔が赤かった。
翼が、むかつくむかつくと思っていた。
勇が、…まさか本当に…?と。
***
廊下で村上さんが誰かにメッセージを送っていた。
写真ありがとう、まあまあ成功
と。
そして少し微笑んでいた。
To Be Continued
【感想】
保健の先生面白いです。やれやれその返事は違うぜって私も同じこと思いました(笑)感情的な女の子と理論的な男の子の会話にありがちな間違いですよね。
翼までも熱があるとは、今回は勇からうつったわけではありませんが、同時に風邪をひくなんて息ぴったりですね。
保健室のベッドで2人の話っぷりは、もまれて付き合っている恋人同士の痴話げんかの会話でしたね。でも少し前と違うのは、勇の行動に翼が振り回されているところですよね。でも、その振り回され振りに勇が翼の気持ちが本気のじゃないかときっと気がついてくるのだと思います。
村上さん、嫌な感じですね。でも今2人が一緒に保健室にいて隣同士で寝ていることは知らないのですよね。
【ネタバレ/伏線回収班】
勇「…まさかほんとに…」
村上さんが誰かが勇との写真を撮って村上さんにあげた。計画的に使用。
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