web漫画/学級委員に、なりました。【第19話あらすじ&感想】~異業種交流会レポート~
学級委員に、なりました。【episode19】 を一言で
美紅ちゃん、修也に嘘をつく「今日はなにもありません」
学級委員に、なりました。【episode19】の あらすじ
渡り廊下を歩く美紅ちゃんを、担任の小山先生が呼び止めた。
「吉川!」
小山先生と美紅ちゃんが、渡り廊下で話している。
その様子を、少し離れたところから、修也が見ていた。先生と美紅ちゃん、と思っていると、先生は、
「…じゃ、頼むな」
と言い、左手を少し上げて、美紅ちゃんから離れていく。美紅ちゃんが赤い頬で、真っ直ぐに先生の事を見ていたから、修也は、愛花の言葉を思い出す。
「先生狙いなんだって」
…いやいや違うから!何引きずってんだ俺
と思いながら、修也は
「美紅ちゃん!」
と呼んだ。
「…藤崎くん」
美紅ちゃんの様子はいつもと変わらずに、振り返った。
「いま、先生と話していたみたいだけど、なんか仕事頼まれた?」
美紅ちゃんは、愛花に言われた言葉を思い出す。
「修也がかわいそうだよ」
そして、少しうつむいて、修也に返事をした。
「…いえ、何も…、今日は何も…ありません…」
「…そっか」
修也は少し残念そうだった。美紅ちゃんは
「失礼します」
というと、すっと踵を返して、渡り廊下を歩いて行ってしまった。修也は、美紅ちゃんの後ろ姿を見ながら、いつもと違う彼女の様子を不思議に思う。
「…美紅ちゃん?」
「修也―!」
そんな修也を、愛花が駆け寄りながら呼んだ。愛花の後ろには、永斗と真理ちゃんもいる。
「永斗がねー、お姉さんから駅前のジョイワールドの割引券もらったんだってー!」
愛花が笑顔で修也に言う。ジョイワールドとは、複合アミューズメント施設のことだ。
「一緒にいこーよ!」
そう言って、修也の腕に飛びついた。
***
修也から離れたあと、美紅ちゃんはうつむいたまま歩いていた。
「今日は何もありません」
嘘をついた。
…でもこれでいいんだ
と美紅ちゃんは思う。
私と違って
藤崎くんには
たくさんのお友達がいるんだから…
委員の仕事は
私ひとりでもできる
今までもそうしてきた
でも
美紅ちゃんは、ギュッと胸のところで手を握りしめた。
ひとりでできるのに
藤崎くんにも
一緒にいてほしい
今まで、こんな気持ちになったことなかった
***
おまけ
永斗のお姉さんが、右手は腰に当て、左手でピラッと4枚のチケットをかざした。
「最近友達の元気がない?じゃ、これあげるから、一緒にぱーっと遊んできな」
駅前のアミューズメント施設の割引券だった。永斗は、ばっと顔を上げ、犬が尻尾を振る様に、お座りの恰好で喜ぶ。
「ありがと、ねえちゃん❤❤」
こうして、4人で遊びに行くチケットをもらったのだ。
To Be Continued
あらすじの続きはこちら
『学級委員に、なりました。』episode20【あらすじ&感想】
前話はこちら『学級委員に、なりました。』episode18【あらすじ&感想】
学級委員に、なりました。【episode19】の 感想
美紅ちゃん、愛花に言われた事を気にして、修也と距離を取り始めてしまいました。でも、そのせいで、自分の心の中にある引っ掛かり、修也と一緒にいたいという気持ちに気が付いたようですね。
愛花は、今は、友達としての修也を一時的に取り戻せそうですが、美紅ちゃんが自分の恋心を自覚したら、自覚するきっかけを作ったのは愛花なわけで、遠回しに、愛花、自分の首を絞めているような気がします。
嘘をついた美紅ちゃん。修也に負担がかからないように、修也の事を想ってついた嘘でしたが、嘘をつくこと自体が後ろめたそうでした。美紅ちゃんの態度の異変に、修也が気が付いてくれないかなと期待してしまいます。
永斗のお姉ちゃんは、優しいですね。チケットをもらう永斗もわんこみたいで、可愛かったです。
『学級委員に、なりました。』とは
WEB漫画アプリ「comico」にて2016年~連載。作者はノエノ。
学級委員になったふたりとその周囲の人たちの物語。
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