web漫画/学級委員に、なりました。【第35話あらすじ&感想】~異業種交流会レポート~
学級委員に、なりました。【episode35】 を一言で
学級委員、ナイスサポート!!
学級委員に、なりました。【episode35】の あらすじ
永斗が、修也の両肩を両手でがしっと押さえた。
「学級委員もここでサポートをお願いします」
「…サポート?」
修也が復唱した。
そして永斗は、小さな声で、修也に耳打ちした。
「学級委員もそっちの委員会で資料もらったり内容説明受けたりしてんだろ?」
「…いちおう?さらっと…」
修也はちょっと困惑している様子。
「まぁ重要なのはとにかくお前がこの場にいてくれることだから!細かいことはどーでもいい!じゃないとチェンジコールが止まらない」
永斗は身も蓋もないことをいうので、修也は閉口した。
「それに…クラスの仕事を頑張りたいってみんなの前で言ったじゃん?な?いい機会だしワイワイやる方が楽しいしさ、一緒にやろうぜ!」
と永斗が説得する。修也は、美紅ちゃんに
「…てことだけど美紅ちゃんは大丈夫…?」
と聞く。
「はい…!」
と美紅ちゃん。
というわけで、永斗、愛花、修也、美紅ちゃんの四人が教壇に立って、ホームルームの進行を行う。
「えーそれでは球技大会の説明にうつりまーす!」
と永斗が言う。
愛花は黒板に、球技大会の種目を書き出していく。修也と美紅ちゃんは、2人並んで、資料に目を落としていた。
「種目は、ソフト・バレー・フットサルです、男女別で行います。部活やってる人は、自分の部の種目には出られないので注意しましょー、出ると反則になっちゃうよー、ただし引退、退部した人はオッケーです。現役だけNG」
永斗が卒なく説明をしていく。
「しつもーん、野球部がソフトに出るのはいいんですか?」
クラスメイトから質問が出る。
「え…どうだっけ」
と永斗。
「ダメじゃなかったっけ」
と愛花。
「あの…ここに禁止と書いてあります」
美紅ちゃんが資料を指さした。隣にいた修也も、資料を覗き込む。
「あーほんとだ。サッカー部がフットサルに出るのもダメってことになってる」
クラスメイトはそれを聞いて、
「マジかー、俺なにに出よー」
とぼやいた。
永斗は、修也に向かって、笑顔で親指をぐっと立てた。
「ナイスサポート」
修也は、こんなのでいいのか、サポート、と思いながら、何も答えなかった。
「種目については後ろの黒板に名前書く場所作っておくので、各自、希望の種目のとこに名前書いてってね、人数オーバーのところは各自話し合って調整してくださーい。それから…」
永斗は、説明しながら資料に目を落とす。
「他に言うことあったっけ?」
すると、また横から美紅ちゃんが
「ハチマキ作りと」
と言い、修也が
「練習日の案内」
と言った。
「あーそれそれ!」
と永斗は言いながら、またまたナイスサポート、と、学級委員の二人にキラキラした視線を送った。
「ていうかさっきから、そっちの資料すごくない!?それ何が書いてあんの?学級委員仕様?!」
永斗は、美紅ちゃんと修也が二人で見ている資料を指さして言った。
「お前が持ってるのにもきっと同じことが書いてあるよ、よく読めば…」
その後、永斗は、資料を見比べて見ました。
「あーほんとだ、おんなじだ」
注:学級委員にも体育委員にも同じ資料が配布されています。
「それでは気をとりなおして、説明続けまーす。えっと、ハチマキにする布は後日配るので、みんな自分のハチマキを作って当日持ってきてください。あと、球技大会のための練習日っていうのが、各クラス1日ずつ割り当てられてて、その日は放課後、第二グラウンドで自由に練習できます。自由っていっても、同じ練習日の他のクラスと場所分け合いながらだけど」
永斗が説明を続ける中、クラス内からは、ぼそぼそと否定的な声も聞こえてきた。
「ハチマキめんどくせー」
「布のままでいいんじゃね?」
「練習日なんてあったんだー知らなかったー」
「練習は強制参加じゃないから、来れる人だけ放課後第二グラウンド集合ね。うちのクラスに割り当てられた練習日は、球技大会前日の…」
永斗は、構わず説明を続けた。
「…以上、球技大会についての説明でした、じゃあみんなで球技大会、楽しみましょー!」
***
ホームルームが終わった。
「愛花、後ろの黒板書いちゃおーぜ」
「じゃああんたは男子の方書いてね」
永斗と愛花が話す。
修也は美紅ちゃんに声をかけた。
「美紅ちゃん、なんか…サポートとか巻き込まれちゃってごめんね」
美紅ちゃんは慌てて首を振った。
「あ、いえ…クラスの役に立てることがあるのならうれしいです……みんなが楽しい球技大会になるよう、がんばりたい…です」
それを聞いた修也は優しく笑った。
「…そっか、美紅ちゃんがいやじゃないならよかった。一緒にがんばろうね」
「はい」
愛花は、教室の後ろで、その様子を見ていたが、ふいっと視線をそらした。
美紅ちゃんは、一度自分の席に戻ったが、球技大会のプリントを後ろに掲示しないと、と、もう一度立ち上がった。そして、後ろの掲示板にプリントを貼ったあと、じーと愛花の方を見つめた。
球技大会の種目割について、黒板を書いていた愛花は、美紅ちゃんの視線に気が付いて、ぎょっとする。
「な…なに…?」
ToBeContinued
あらすじの続きはこちら
『学級委員に、なりました。』episode36【あらすじ&感想】
前話はこちら→『学級委員に、なりました。』episode34【あらすじ&感想】
学級委員に、なりました。【episode35】の 感想
永斗は、決して進行ができないわけではありませんでした。むしろそつなくこなせる。抜けている部分はあったものの、どちらかというと上手でした。
それでも、修也を教壇に残せる、性格のよさが彼には備わっていました。チェンジと言われて、ムッとしなかったわけではないでしょうに、いい子だなあと思います。
永斗のお姉ちゃんじゃないですが、なぜ永斗がモテないのか、不思議です。
『学級委員に、なりました。』とは
WEB漫画アプリ「comico」にて2016年~連載。作者はノエノ。
学級委員になったふたりとその周囲の人たちの物語。
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