『カカオ79%』55:登校日(2)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想55話】~残り21%の甘さ~

 

55:登校日(2)

【あらすじ】

登校日。勇の隣に翼の姿はなかった。そして勇は翼の席に座っている。担任が本日の予定を話したあと、朝礼にと体育館への移動を促す。勇は、空席の隣の席をちらっと見やる。

体育館へと移動する生徒でざわざわする校内。空はゴロゴロ。

委員長が、翼が来ていないことを勇に聞きに来た。知らねえよ、と言う勇に、昨日は出席するかのような言い方だったと考える委員長。
「…仲いいなおい」
「一ノ瀬君ほどではありませんが」

二人が話している間を割って、モブ男が入ってくる。
「何~?!喧嘩~?離婚~?別れたの~?!振られたのはどっち~?!」
テンションの高いモブ男にあからさまに不機嫌な顔の勇。そして無言でその場を離れる勇に、モブ男は更に騒ぐ。
「あれぇ?!嘘!!本当に何かあったの?!だから綾野さん今日休みって感じー?!女子ー!!聞いた?!」
「一ノ瀬君フリーだってさぁ!!チャンスじゃん!!」
「ちょっとこれ全学年の女子が待ってたレベルじゃないの?!」
「男子もチャンス~!あの幼馴染カップルが別れたぞ?」

立て続けに大きな声を出すので、さすがに勇がモブ男の胸ぐらをつかんだ。
「てめぇいい加減に…!」
ムキになる勇に対して、冗談冗談とモブ男は笑顔でかわす。

そこへ、翼が登校してきた。息を切らしている。モブ男の胸ぐらを掴んだまま固まる勇とモブ男。翼の姿を見た途端に、勇は、パッと手を離した。
「ちょっと綾野さん~?!遅刻じゃない~」
とモブ男がヘラヘラ言った。すると、スタスタ翼が近づいてきて、今度は翼がモブ男の胸ぐらを掴む
「あんたさいい加減にしろよ、私達に何か恨みでもあんの?」
「転校してきた時から聞きたかったけどさ、その手の冗談本気で面白いと思ってやってる?その無神経な行動で傷つく人がいるかもしれないとは思えないの?」
モブ男は表情を変えずに飄々と答える。
「うん、面白いと思う」
「てか自己紹介の時に綾野さんも似たようなこと言ってなかった?何いきなりムキになってんの?本当に何かあったのかな~?」

言葉に詰まる翼。自分が自己紹介の時に、勇が彼女募集中だと言った事を思い出した。そしてモブ男はなんだかんだ御託を並べて、翼が呆気にとられているうちに、教室から出ていき、逃げてしまった。

この何とも言えない騒ぎが校内に広まったのは、もう少し後のことだった。

残された翼は、ちらっと勇の方を見る。勇もじーっと翼の方を見ていた。翼は今の騒ぎのせいで余計に顔が見られなくなっていた。全力で避けるつっといて何堂々と来てんだよ!!と心の中で悪態をつきながら、勇をあからさまに避けて通りすぎる。

席に着く翼に委員長が遅刻ですか?と聞く。
「ちょっと寝坊しちゃって」
と翼は答える。本当のところは、考え事したり、メーしたりしていたようだが夜更けまで課題やってて、と言う。鞄を机の横に掛けようとして、すでに鞄が掛かっていることに気が付いた。
おそらく勇の鞄。

クアアアとなって勇を見ると、涼しい顔をしてバーカバーカとでも言いたげな勇がこっちを見ており、目が合う。翼は無視して、無視された勇はショックで固まっていたが、
「行こう、委員長」
と翼は教室を出て行ってしまった。

勇はしばらくフリーズしていた。

覚悟していたはずなのに。

To Be Continued

 

【感想】

久しぶりの学校で、久しぶりのモブ男はやっぱりうざかったです。

勇は前話から翼の席に座っていましたね。実は、途中、鞄のあたりまで全然気が付きませんでした。勇の計画では、きっと遅刻してくることは想定外で、絶対に話すorリアクションせざるを得ない状況を作り出したかったのだと思いました。

以前に蛍が天童さんに、兄が折れれば仲直りできると言ったのはきっとこういうことだったのだと思います。でも会わない時間もいつもよりも長すぎたし、勇が翼に言った言葉も今までとは違った(ただの喧嘩じゃない)ので
翼が露骨に避けてしまいました。

フリーズしている勇、可愛いすぎです

 

【ネタバレ/伏線回収班】

★ここに注目★
・周囲をあおるモブ男
・夜中までだれかとメールする翼
・翼→モブ男「私たちになんか恨みでもあんの?」

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