『カカオ79%』205:囲い(10)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ(ネタバレ)&感想205話】~残り21%の甘さ~

…また
私は捨てられて…

天童さんの家で、天童さんは二人の男たちによって後ろ手に縛られ、口はガムテープで塞がれていた。

「兄貴、どうします?」
「ずっとここで待ってるのも…そうだな、とりあえず…」
男たちが話している。と、突然、兄貴と呼ばれる男が、天童さんの側にあったカバンを踏みつけた。
「娘さんが余計なことする前に連れてくか」
男が天童さんの顔を覗き込む。

「このガキ何勝手に動いて…!」
もう一人の男も天童さんの動きに気が付いた。

男は、バンと天童さんの頬を殴る。天童さんの身体が横に飛び、荷物が音を立てて散らばった。
「カバンの中の携帯を取ろうとしたのか?無駄な足掻きするなよ、怖いおっさん達相手に嬢ちゃん一人じゃ何もできやしねえ。じっとしていればまだ痛い目には合わせねえからよ」

寝ころんだまま何もできない天童さんに男が言った。

こんなやつらに連れてかれたら
きっと無事に戻っては来れない

何とかここから逃げないと…

クッソ何で私があいつのせいで…

『今度こそ娘とちゃんと生きて行きたい』

何をバカみたいに
期待して…

天童さんが考えていると、男がもう一人の男に指示を出す。
「もういいから車出してそいつ運んどけ」

天童さんは部屋から連れ出されそうになるのを、必死でジタバタして逃れようとする。

頑張りも
虚しく
こんなにも
確かに

自分の人生の
価値の無さをまた
確認させられる

「テメェじっとしろ!」
男の声が響く。

嫌だ
死んでも
嫌だ

こんなやつらと
一緒に行くぐらいなら…

天童さんは、以前翼に問うた自分の言葉が頭をよぎった。
『そんな人生、生きて行く価値ある?』
『死んだ方がマシ』

「テメエ殺すぞ」
ドスの効いた男の声に、天童さんの身体がビクッとなる。

ドクン

ドクン

ドクン

ドクン

鼓動が鳴る。その時、

ピンポーン

部屋のインターホンが鳴った。男たちは顔を見合わせて、それから天童さんに小さな声で
「動くなよ」
と言った。

男に後頭部を押さえつけられながら、天童さんは、肝試しの時に周りにいた人達のことを思い出していた。橘君、委員長、勇、翼。

…にたくない

なのにこんな状況で
誰一人助けを求めて言い相手がいない

ドアの向こうの相手に
助けて欲しいとすがりつきたくて仕方がないのに

そいつが誰なのか
想像すら出来やしない

コンコンコンとドアがノックされる。

助けて

誰か助けて
死にたくない

誰か…

でも誰が…?

天童さんは可能性がある人を思い出していた。橘君、アリザワ先輩、勇、翼。しかし、みんな、天童さんに背を向けて遠ざかっていく気がした。

コンコン
「天童?」
ノックの主が問いかけた。

ToBeContinued

 

カカオ79%【感想(ネタバレ有)】

最後、天童さんを訪ねてきたのは誰でしょうか。天童さんのことを『天童』と呼ぶ人。。。

橘くん?でしょうか。橘君と天童さんは違うクラスですが、何らかの理由で天童さんの欠席に気が付き、心配できた???

勇は『ヤンキー女』、翼は『天童さん』、アリザワ先輩は『てんどっちー』と呼びますね。そういえば前回、佐川先生も天童さんのことを『天童』呼びしていましたし、欠席という異変にも気が付いていましたし、可能性高いですね。私の希望は橘君ですが。

天童さんは、誰も助けを求める人がいないと思い込んでいますが、恋愛関係にはなれなくとも、橘君は妹のような存在として天童さんのことを思い、勇は戦友として、翼は友達として、アリザワ先輩もなんだかんだ気にかけています。ゼロか百かという極端な考え方ではなくて、いろいろな気持ちが天童さんに向いているということに気が付いて欲しいです。

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