『カカオ79%』131:ぶり返す(10)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想131話】~残り21%の甘さ~

131:ぶり返す(10)

【あらすじ】

カラオケの帰り道、 村上さんとリナ先輩は会話をしている。
「先輩は一ノ瀬くんのどこが好きなんですか?」
村上さんの問いに リナ先輩はきっぱりと答える。
「顔」
その言葉に村上さんは絶句する。

「じゃ、あなたは?」
「わ、私はふ、雰囲気
リナ先輩の問いに 村上さんは顔をそらしながら答えた。
「なんだ、一緒ね」
「一緒じゃないです!!私は1回ふられたことあるんです…!あの時は確かにただかっこいいなと思って好きだったけど、でもその後もずっとずっと目が追っていて、ムカつくんです…!他の人たちと…特に綾野さんといるのを見るとイライラして…!」

村上さんはかつて 勇に直接聞いたことがあった。

やっぱり…綾野さんのこと好きなの…?!

…俺は・・・

と言った勇。

そのことを思い出して、 涙に目になる村上さん。

「なぁに、素敵な恋してるじゃない。その辛さ私にはわからないんだけど」
ほぼ振る側であるリナ先輩は さらりと言った。
「誰かをそこまで好きになれるのは素敵な経験よ。羨ましいわ」
そう言ってリナ先輩は 村上さんの頭をポンとなでた。

「いいわよ、この続きは家で語ろう?一ノ瀬くんと綾野さんの恋が失敗するよー一緒に祈ろうね」
「へ?!今から…?!てかさっき小細工なことはしないとか言っといて…」
「いやだね、これは祈るだけだからいいのよ、罪な男はこれぐらいされていいの!」

***

一方、翼と勇はドア1枚を挟んで 緊迫していた。

翼の部屋の内側にいる勇と、 廊下側にいる翼。

翼の足元には、 勇のために入れたお茶が入った マグカップが置かれていた。 湯気が立っている。

翼に、 寝ぼけて襲ってしまうかもしれないから ドアの鍵をかけて寝るように言った勇に、 あなたになら何されてもいい、と言った翼。

ドアノブからかすかに震えが伝わってきた。

翼め…自分が何言ってるか、 わかってるのか?!

前に学校で話した時もそうだったけど こいつぶっちゃけすぎるだろ。 十分すぎる答えをもらっている

ばかだろ
こいつバカだろ
バカだとは知っていたけど
こいつマジで
バカだろう

でも俺にそんな資格なんてあるのか?

「と、とりあえずこのドア開けろや!話すにしてもこのまま突っ立って話すつもりかよ、ドア越しで…!」
「お、襲うの?!」
翼が叫ぶ。
「は?!襲わねぇよ!!」
勇も叫ぶ。
「襲うつったじゃん!!」
「お前こそたった今何されてもいつつってなかったっけ?!つか俺がいつ襲うつったよ!誤解されるからその言い方やめろ!!」

勇がドアごしにそういうと、 ドアの向こうから悲鳴が聞こえてきた。
「きゃあああ、あっつー!!あっつあっつあっつう」

勇は驚いて、先ほど翼が閉めた鍵を 解除して廊下に飛び出した。
「おい!どうした?!何が…」

翼はマグカップを倒して、 中のお茶が足にかかったようで、 制服のスカートまま、 靴下を脱いだところだった。

廊下に座った翼は生足で、 膝を立てていたので、 スカートもギリギリまでまくれていた。

勇が、翼のその姿を見て 再度翼の部屋に戻って行ってしまった。

***

中学の頃、 愛ちゃんと勇の2人しかいない教室で、 勇は愛ちゃんに話かけた。
「お前さほんとにバカじゃねーの?」

愛ちゃんは自分の席に座っていて、 愛ちゃんの机には、 馬鹿とかふざけた落書きが マジックで書かれていた。

***

勇はバスルームで 熱湯を足にかけた手当てをする翼に 話しかけている。

「どう?火傷はしてない?」
「うん、靴下の上だったから…」
翼はシャワーで足に 水をかけながら答える。

「薬探してきてやったからぬっとけよ」
「…ごめん、看病してあげるつもりが…」
「…いいよ、挑発した俺が悪い」
勇が咳をしながら言う。

「挑発した自覚はあるのね」
そう言って翼バスルームから出てきた。 そんな翼に勇は、 Tシャツとジャージを 顔に向かって投げた。

「いいからまず着替えろ」

***

着替えた翼はリビングで勇と一緒に ソファーに座っていた。

薬を塗ろうとジャージのズボンを まくり上げる。
「…えーっと、かかったところどこだっけ。別に薬は塗らなくても平気みたい」
「赤くなってんだろうが、馬鹿ですか?ゴリラですか?」
そう言いながら勇は腕まくりをした。
「はあ?!馬鹿は関係ねーだろ!」
「ゴリラは関係あるのかよ」

軽口を叩きながら、勇は翼の足に薬を塗る。

翼は目を見開きながら、体が固くなる。

「…いいいいからあんた早く寝ろって…!」
「寝るかよばか、帰るよ、俺は」
勇は翼のことを見つめた。顔はかなり近い。
「お前が次から次へとぶっとんだことばっかりするから、なんか冷静になって下がったじゃねーか」

勇は自分の顎を翼が立てた膝の上に、とんとおいた。
「そうそれはよかった…ちょ…!まだ全然熱あるじゃん…!」
「本当は帰りたくないんだけど…それはだめだから…」

翼は、何これ、また甘えてるだけ?

と顔が赤くなる。

「あのさぁ聞いて欲しい話があるんだけど」
勇が声のトーンを変えて切り出した。
「何、何?気持ち悪くなったりしてる?!」

「夏目が学校をやめたのってさ、俺のせいかもしれない」
勇が下を向きながら言う。翼はそんな勇をじっと見ていた。

「俺がすげーひどいこと言ったんだ。お前ずっと自分のせいだと思ってたんだろう?それさぁ多分違うんだよ。それでも俺に何されてもいいと言えるならキスしてよ。昨日みたいに」

翼に聞かれてなかったら、俺は夏目のことをずっと黙っていたかもしれない

あーぶり返した風邪が

またお前にうつったらどうしよう

To Be Continued

【感想】

村上さんとリナ先輩、なんかえげつない呪いをかけられそうですね。。。

なんとなく。勇、翼から言われたことが衝撃的すぎて、思考の中でバカだろとバカを連発してましたが、完全に語彙力をうしなっていましたね。

翼と勇の掛け合い、おもしろいですね。こういう2人の会話、好きです

襲うの? →襲わねーよ!! →襲うって言ったじゃん!! →何されてもいいって言ってなかったっけ?

ってドアごしに漫才やってるみたいでしたね

 

それから、

馬鹿ですか?ゴリラですか? →ばかは関係ねーだろ! →ゴリラは関係あるのかよ。

て思わずプッと笑っちゃいます

 

でもそんな雰囲気の中、勇が翼の足を手当てしていて、幼なじみっていいなって改めて思いました。

勇がやっと重い口を開き始めましたね。愛ちゃんのこと。愛ちゃんの事は翼にとっても辛い出来事で、どんな返事をするのでしょうか。

【ネタバレ/伏線回収班】

村上さん「やっぱり…綾野さんのこと好きなの…?!」

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