『カカオ79%』116:いつも夢を見るから【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想116話】~残り21%の甘さ~

116:いつも夢を見るから

【あらすじ】

校舎の出入り口で、 アリザワ先輩と黒髪の生徒会長が話している。
「あー俺が送ってやるよーとかなんで言い出せないのかね」
と言う生徒会長の言葉に、 アリザワ先輩は、ものすごい形相で反論する。

「じょ、冗談だろ、あの間に挟まれて、のこのこついていくほどKYかよ、おめぇは」
「お前だよお前」
「そんなんじゃねぇってばよ、勘違いしないでいただきたいかなぁ」
アリザワ先輩の言葉に、生徒会長は、いつかの屋上での会話を持ち出す。
「えー、だって期待以上に可愛かったとか言うし…」

驚いた顔するアリザワ先輩に、微笑む生徒会長。
「…言ったっけ?」
「…言った」
「………まあ、あれだよ、モヤモヤしながら頑張るのがかわいいってことで、ポディション的にどっちかって言うと…父みたいな感覚というか…そんで、母」
と言って、アリザワ先輩は生徒会長を指差した。
「……きもいんだけどそのプロポーズ」
2人は翼について、たわいもない会話をしていた。

そんな2人の会話を、廊下の影で、 村上さんが舌打ちをしながら聞いていた。
「生徒会の先輩達と仲が良いとは…」

***

外は雨。 勇の部屋のベッドの上で、翼と勇はキスをしていた。 ふと我に返って、翼が顔を上げ、唇を離した。 顔は真っ赤だ。
「お、ごめん…!忘れて!」
そう言って翼が顔をそらし、ベッドを降りようとした。

そんな翼の腕を、勇は勢い良く引っ張る。 翼は引っ張られた反動で、どさっとベットの上に落ちる。

勇の手と、

掴まれた自分の手首が熱すぎて、

逆に冷静になった。

 

ベットに倒れ込んだ翼と、

上半身を起こしている勇。

翼は焦っていた。

やばいやばいってばよ

病人の寝込みを襲うなんてなんて破廉恥な…!

しかもふられた相手に無理やり!

破廉恥!!今の私はまるで破廉恥の塊!!

冷や汗をかきながら、 ベッドに仰向けに倒れこんだままの翼の様子を、 勇は上から覗き込んだ。

「翼。俺の事好きなの?」
「ちゃんと男として見えてきてんの?」
翼は勇の言葉を聞いて、頬を赤くする。足をバタバタした。
「そ、それは!前にも…!」

と言う翼のおでこに、勇の涙が落ちてきた。翼は勇の顔を見つめる。

勇はポタポタポタと涙が溢れ出してきた。
「ゆ、ゆう…?」
翼は戸惑う。
「じゃあ、ごめんとか言うなよ。あやまんなよ。忘れてとか…言うんじゃねーよ。もう少し俺に自信持たせてくれても…いいじゃん」

翼は起き上がってベッドの上に座った。 泣きながら、咳をする勇の顔に両手を伸ばす。抱きしめるために。

風邪をひくと夢を見る

小学生の勇が風邪をひいて寝ている横で、翼が口笛を吹きながら、勇の髪に白い花を、バレンタインで渡した白い花を飾る夢。

雨に降られるとなおさらだ

舞散る白い花と

涙ぐむ女の子も

俺はいつもお前の夢を見るから

もし今日も夢ならどうか覚めませんように

【感想】

勇の涙にどきっとしてしまいました。 勇は頭も顔もよくてモテるし口も悪いから、 自信満々に生きてるように見えるのに、こんなに弱い部分を見せられたら、母性本能とか翼の心の優しい部分をくすぐりそうで、結果、良かったと思います。

策士な勇だけど、どんなにたくさんの策よりも勇の涙は有効だったと思います。

翼のごめんが、病人に対して破廉恥なことしてごめん、て言う意味の謝罪であった事は、 きっと勇には伝わってないだろうな と思います。

覚めても大丈夫です。 これは夢じゃないから。 むしろ起きてもちゃんと覚えてて 欲しいです。

【ネタバレ/伏線回収班】

リナ先輩を振ったのはアリザワ先輩

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