web漫画/学級委員に、なりました。【第57話あらすじ＆感想】～異業種交流会レポート～
学級委員に、なりました。【episode57】 を一言で
愛花、修也の腕を自分で離す
学級委員に、なりました。【episode57】の あらすじ
行こうとする修也の制服の左腕のところを、愛花は右手でつかんだ。
「…愛花？」
…もし修也に
少しでもあたしのこと
特別かもって思える瞬間があったら
告白だって
したかもしれない
でも、ずっと
そばにいたって
そんな瞬間は
一度もなくて
かわりに
あの子のことが特別なんだろうなって
感じることばかり…
だから
愛花は、修也の左腕を掴んでいる右手を、ぎゅっと握り締めた。
「…元気になったら、また…みんなで遊ぼうよ。そのときは、吉川さんも一緒に」
そう言って愛花は修也に顔を向けた。修也も優しくほほ笑んだ。
「ああ」
そう言って、とびっきりの笑顔になる。
…いい顔
だから
これでいい
愛花は、スッと修也の腕から手を離す。
「あ、渡すの忘れるとこだった」
修也が突然、鞄をゴソゴソしだした。
「はい、球技大会の優勝特典。今日、女子ソフトのメンバーに配られた」
そう言って、修也は愛花にチケットを渡す。
「特典？購買おすすめパン一個プレゼント？」
愛花は受け取ったチケットを読む。
「各種目の優勝メンバーがもらえる特典なんだって」
修也が説明する。
「へー、そんなの去年あったけ？」
「今年の生徒会が球技大会を盛り上げるために企画したらしいよ。告知不足でみんな知らなかったみたいだけど。球技大会の説明資料にも載ってなかったから、俺らも知らなかったよな。で、永斗がすっげー悔しがってた。来年は本気出すとか言って」
修也が笑顔で話す。
「はー？今年は本気じゃなかったわけー？」
「女子の声援が足りなかったんだって」
「なにそれバカ永斗」
愛花がむくれた顔をしてみせる。
「だから早く元気になってさ、どや顔でパン食ってやれば。永斗の前で」
「あはは、いいねそれ！悔しがる永斗がおもしろそー」
愛花が笑顔で言う。
「…女子ソフトが優勝できたのは、修也のおかげだね」
修也に向き直って、愛花が言う。
「ん？俺何かしたっけ？」
修也はぴんとこない。
「バッドの振り方教えてくれたじゃん」
「あー、じゃあ前島くんのおかげじゃない？俺にバッドの振り方教えてくれた」
「じゃあ」
愛花は一瞬だけ下を向いて、そして顔を上げて言った。
「吉川さんのおかげだ。修也がやる気出してバッドの振り方教わろうと思ったのも、練習の呼びかけしたのも…修也をそんな風に変えたのはあの子だもんね。みんなの応援があったのも、修也と吉川さんが声をかけて集めてくれたからだし…ありがとう。嬉しかった。みんなの声援と一緒にホームインしたとき、すごい気持ちよかった。最高の球技大会だった」
修也は優しく笑う。
「…それ、本人に言ってあげてよ。顔、真っ赤にして喜ぶから」
愛花は笑う。
「あははっ、悔しがる永斗の顔よかそっちの方が見たいかも」
「はーい、お茶ですよー楽しそうねー何の話―？ママもいれてー」
と言いながら、３つのカップをお盆にのせた愛花ママが部屋に入ってきた。
「じゃーん、球技大会の優勝特典、もらっちゃったー」
「まーすごいじゃない、よかったわねー」
こんなすっきりした気持ちで
笑うのはいつぶりだろう
抱えていた報われない感情を
自分から
ちゃんと手離せたから
あたしはもう大丈夫
そう思ったら
ふと
答えるように
永斗の笑顔が
心をよぎった
ToBeContinued
あらすじの続きはこちら
『学級委員に、なりました。』episode58【あらすじ＆感想】
前話はこちら→『学級委員に、なりました。』episode56【あらすじ＆感想】
学級委員に、なりました。【episode57】の 感想
愛花ママ、運んできたときのカップが3つ。ちゃっかり自分の分のカップもお盆にのっていて、かわいいですね。まざりたかったんですね。美紅ちゃんのお母さんも、家に遊びに来るように言っていましたが、修也、おば様の心もしっかり掴んでいました。
この漫画に出てくるママたちは、娘よりも積極的でかわいいですね。修也の母もですが、おばちゃん、っていう感じの人がいない（笑）友達みたいな親子関係が増えているというのは、こういう感じなのでしょうか。
『学級委員に、なりました。』とは
WEB漫画アプリ「comico」にて2016年～連載。作者はノエノ。
学級委員になったふたりとその周囲の人たちの物語。
コメント