『カカオ79%』95:解い【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想95話】~残り21%の甘さ~

95:解い

【あらすじ】

理由
ヒント?
もしかしたら答え
忘却していた事実

図書室で、勇と翼のクラスメイト達が、ロミオとジュリエットの本を探していた。

貸し出し中ではないので、図書室内にあるようだが、見つからない。

6人ぐらいのグループで、その中にはモブ男や村上さんもいた。ふと村上さんが、棚の間に目を向けると、椅子に座った勇が目を閉じて寝ていた。膝の上には、ロミオとジュリエットの本が置いてあった。

一同は、寝ている勇の前に集まる。
「うちのジュリエットが持ってたんかーい」
「まつげ長い!」
「本当綺麗な顔してんな」
などと、勇の顔を覗き込んで、小声で感想を言った。
「いいなぁ、綾野さんは。やっぱ一ノ瀬くんと付き合ってるのかな」
「いや、別れたんでしょう?だからこの企画通したんじゃないの?」
「え?でもパリス役頼んでるし…てかいいの?本人たちに全部説明しなくて」
「そうだな、2人は転校生だから詳しくは知らないかも」
と文化祭の話になっていく。

そして劇の話題に。
「つか、台本読んでみたらキスシーン入っててびびったんだけど、あれは平気なの?」
と脚本担当のモブ男に話が行く。
「いいんじゃない〜?盛り上がるし〜。本人がやるっつってたし、2人ラブラブだし〜、  別に文句言われてないし〜、!むしろどっちか1人は喜んでるかもしれないぞ?」
モブ男はへらへらしながら言った。

「じゃあ今から文句言えば修正してもらえるのか?」
勇がいつの間にか起きていて、モブ男言った。
「翼と…綾野と俺がそういう関係じゃないとちゃんと否定すれば、そうやってからかうのやめてもらえるか?」
モブ男は笑顔で
「やーだ」
と言った。
クラスメイト達は、他人事で傍観を決め込んでいた。

***

橘君が段ボールを手に階段を降りてくると、委員長と会った。方向が同じなので、廊下を2人で並んで歩く。
「文化祭の準備ですか?それはクラスの?それともテニス部?」

フレンドリーな委員長に、橘君もフレンドリーに答える。
「テニス部だよ。クラスの出し物は、俺当日ウェイターやるだけだから。そっちはどう?ロミオうまくいけそう?」
委員長は眼鏡を触りながら、自信満々に答える。
「フフ、任せてください。飾り役のロミオだが、この劇、必ず成功させてみせましょう」
「この劇、必ず俺が潰してやるから」
委員長の背後で、勇が怖い顔をしていた。
首をガチっと持ちながら、モブ男を連れている。

橘君が驚いて、勇に声をかける。
「うお、一ノ瀬?!どうした?!潰すって何?!」
「生徒会とPTAと先生たちに、B組の出し物がどれだけいかがわしいもんなのか披露してやる。そして劇なんか出せなくしてやろう」
「やべ、さすがは元生徒会長、やり方を知ってらっしゃるぅ〜」
「ヤッホー、助けてくれない?」
勇にズリーズリーと引きずられながら、モブ男は橘くんと委員長に助けを求めた。

ロミオ役の委員長は泣き出した。
「ちょっと一ノ瀬?!まずは話し合いで解決を…!わ、田中くん泣かないで!?」
モブ男も勇の腕をタップする。
「わかったって、わかったから…!ちょっとストップストップ!ちゃんと話し合おう!
そしたら考えてみるから!正直みんなで決めたことをやりたくないから、気に食わないからって変えてくれと言うのは自分勝手すぎない?ちゃんと納得のいく理由を説明してもらえたらキスシーンカットすんの…考えてみるから!」
モブ男が言うと、一瞬、勇の腕の力が弱まった。

その隙に、モブは勇の腕を抜け、猛ダッシュした。
「と言うのは嘘だ!!油断したな!」
そんなモブ男を、勇は100メートル11秒の俊足で追いかけ、再び捕まえた。
「ぶっとばすぞ」
「…すいません。話し合おう」
といってモブ男はうなだれた。

翼は学校の廊下で、アリザワ先輩の前を歩いていた。今日、翼が泣いた原因をアリザワ先輩に聞かれていたのだ。

男の人にあんな風にセーターとか…上着?を貸してもらうのは初めてでした

…と思ってました。

アリザワ先輩は、それが泣いた原因?と納得したようなしていないような。

 

中学の頃、愛ちゃんと初めて出会った時、池に入った翼に勇がカーディガンを渡した。

登校日にびしょ濡れになった翼に、勇は、自分のセーターを教室まで取りに行ってくれた。

先輩、なんで真夏にセーター着てたんですか?

中学の頃の翼も、勇に聞いた。
「なんで夏にもこういうの持ち歩いてんの?」
「…クーラー強いところが寒いし、風邪引きたくねぇから」
勇は答えた。

翼の問いに先輩も答える。
「夏でも雨降ったり、クーラーついてたりしたら寒いから、いつも何かしら持ち歩いてんだ。
 どう?気のきくいい男だろ?」

中学の頃の翼は、勇に、女々しい野郎だな、と言った。勇はうっせーよ、と答えた。

昨日、キスをした勇。

小学生の頃、バレンタインに花を摘んで翼に渡してきた勇。

 

勇のことを思いながら、翼は、先輩の言葉に、そうですね、と答えた。

***

勇の解い

理由
ヒント?
もしかしたら答え
忘却してた事実

どんな瞬間も恋してたのは俺1人だ。

【感想】

図書館で寝ている勇をクラスメートたちが囲んで見とれてるところ、勇がクラスの中でも、どこか近寄りがたい存在なのかと改めて思いました。そして、今回は気になる発言がいくつかありました。

クラスメイトが、文化祭について転校生の二人は知らない、という話をしていましたね。この文化祭に何があると言うのでしょうか?

そしてモブ男が、勇のことを、元生徒会長とも言っていました。勇が生徒会をやっていたのは中学の頃で、モブ男が愛ちゃんと関係しているのはわかっていますが、一体どんな関係なのでしょうか?そして、どこまで翼や勇のことを知っているのでしょうか。

中学の頃、カーディガンを貸したときに、勇は1度翼に告白(?)をしていました。翼はさらっと流していましたが。あの時の会話も、翼、思い出していると思います。

登校日に、先輩のセーターを着る翼に対して、やきもちを焼く態度をとったのも、そのことがあったからだと、やっと気がつけました。

勇はずっと翼に対して、気のきくいい男だったのに、翼を女の子として、大事に大事に扱ってくれていたのに、翼が気がつかず、女々しい野郎だなぁと一蹴してしまったりしてきたのです。それは確かに、「今まで通り」がわからなくなってしまいますよね。

【ネタバレ/伏線回収班】

・クラスメイトの会話「てかいいの?本人たちに全部説明しなくて」
「そうだな、2人は転校生だから詳しくは知らないかも」
・モブ男「さすがは元生徒会長」←なんで中学のこと知ってるの?

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