『カカオ79%』82:涙が出るほど辛い思い出がありました(2)【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想82話】~残り21%の甘さ~

82:涙が出るほど辛い思い出がありました(2)

【あらすじ】

「…図々しいのにもほどがあるわ」
ため息まじりにモブ男が言った。
「あ?今何て?」
委員長はびっくりする。

熱くなっていたが、こんなに責めるつもりじゃ…と我に返る。

モブ男は続ける。
「ほらさぁ!自分で泣くしたくせにね、そこに萌えるとかドSかよーと思うじゃん?ね?委員長」
「…確かに」
委員長は同意せざるをえない。
「何で泣いてんのかは置いといて?少しでもそこに罪悪感があるなら、ちょっとは責任感じた方がいいんじゃないの?」
「自分さえ良ければ他はどうでもいいの?」
モブ男は、辛辣なことを飄々と言う。

委員長は、そこまで言わなくても、と思っていた。勇はモブ男をじっーと見ながら、ゆっくりモブ男に両手を伸ばした。両肩に手を置く。
「お前のことは大っ嫌いだけど、今の言葉は心に響くものがあった」
モブ男は面食らっている。
「俺は…夢中になると周りがあんまり見れてないんだと最近思い知らされてる」

モブ男は気を取り直して、それだけじゃ…と続けようとするが、委員長がストップをかける。
「さあさあー!彼に反省の意があると知れたことだし、ここで俺たちが争っても意味がないでしょー!」
そして委員長の眼鏡が光る。
「大事なのはあれです!結局何をやらかしてどこまで彼らは大人の道を進んでしまったのか…」
「進んでねーよエロメガネが」
「エ、エロメガネ?!よくも言えますね!エロのせくん…!」

委員長と勇がエロの譲り合いでじゃれあっていると、モブ男は舌打ちをしながらその場を離れる。
「ん?どちらへ?」
「部屋に戻って二度寝する」
そのモブ男の後ろ姿に委員長は声をかける。
「寝坊しないように気をつけてくださいねー夏目くん

その名前に驚いて、勇はモブ男の後ろ姿を見た。

モブ男は思う

その程度で許されるとでも?

そう簡単に流せるもんじゃないだろ?この名前は

永遠に呪われてろよ

***

橘君が、翼の話を聞いて言葉を失う。
「…まさか、事件…に巻き込まれて…たなんて…」
「ごめん、俺…配慮が足りなかったかも」

「橘君が謝ることないって!最初からちゃんと説明しなかったこっちが悪いから」
翼は続ける。
「奇跡的に腕はほぼ完治してるし、それでもテニスをやろうと思わないのは自分が…決めたことだから」
「でも心のどこかで兄ちゃんのせいでやめるんだと思い込んしゃったのかもしれない。だからその…うちに来てもらった時には恥ずかしいところを見せちゃって…」

そんな翼に、橘君は笑顔で言った。
「頑張ったね、本当に頑張ったよ」
「もし俺が綾野さんの幼馴染でずっと一緒だったら、今もテニスを続けていたのかな」
「そうかもしれな…いや…それ…は」

肯定しかけて、翼は、旅行の前日に洗面所で勇と2人きりで、キスされかけたことを思い出していた。

そんな翼の様子を見ながら、橘君は勇のことも話題に出す。
「さっき泣いたのは何?話に出てた一ノ瀬君のことを好きだと言う『愛ちゃん』と関係ある?」
「あ、その、あれはぁ、ゆ、勇の口からその名前が出た瞬間に、何か…胸が痛くて…急に…」
「えーとこんぐらい時間が経っててもやっぱ思い出すとぉーってな、何にやにやしてんだよ」
翼は赤面しながら、顔を両手で覆ったり、手で仰いだりしながら話すと、橘君はニヤニヤニヤニヤニヤしていた。
「やきもち焼いたんだね。一ノ瀬に伝えたら絶対喜ぶよ」
「いや、言えるかあ!!…ずうずうしくてそんなことできないよ」
翼は左手で自分の首を触りながら言った。

「その愛ちゃんという子に遠慮してるの?今はここにいない子のために?」
「好きだよね? 一ノ瀬のこと」
「一ノ瀬もその子に気があるように見えたと言ったけど、もしかして気にしてるところはそこ?」
「なぜそのようになったのかは知らないけど、ちゃんと話してみるのがいいと思うよ。俺にも打ち明けてくれたように。話してくれてありがとう」
橘君は翼の勘違いを見抜いていた。

翼は旅館の廊下を1人で歩いていた。話終わって部屋に戻るのだ。大きなため息をついていた。

言えた。やっと橘君に打ち明けた。

橘くん、やっぱ超いい人。

翼は歩きながら決意する。向き合おうと決めたじゃない、ちゃんと話してみよう。そう、このままいたって何も変わらないから、勇と…と、曲がり角で偶然廊下の椅子に座った勇に出くわしてしまう。

びっくりする翼と、翼の顔見て立ち上がる勇。
「や、やあ!こんなところで出会うなんて偶然…」
逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだと、翼は心の中で繰り返しながら言った。

そんな翼を勇は正面から抱きしめた。

To Be Continued

 

【感想】

モブ男の名前は、愛ちゃんと同じ夏目でした。私はてっきり、清水先生の息子で、苗字は清水だと予想していたので、ますますわからなくなってしまいました。

愛ちゃんとの関係はどんな感じなのでしょうか?家系図を用いて教えて欲しいです。

橘君が翼の話を聞いて、絶句していましたが、私も過去編を読んでいた時はほぼ同じ反応でした。

失礼しますと言うとか、指一本触れてないからとかいろいろ言ってましたが、勇、翼をがっつり抱きしめています笑

 

【ネタバレ/伏線回収班】

・モブ男の名前は夏目くん
・翼「図々しくそんなことできないよ」と首を触る。
・「好きだよね?一ノ瀬のこと」
・モブ男、勇が周りが見えなくなると反省した後、
それだけじゃあ、と言いかけたが、委員長に邪魔され言えない

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