web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想35話】~残り21%の甘さ~
35:肝試し(2)
【あらすじ】
肝試しのルールは、指定されたコース上にばら撒いてあるビー玉を 一人一個持ってくる、というものだった。
橘くんは、私有地というだけあって、別のクラスの色んな人たちから、 山について声をかけられていた。それを見た翼は、 友達が多く、社交的な橘君にただただ関心していた。
翼は、橘君を褒めると、橘くんも翼のことを、他人を素直に褒めることが出来てスゴイと褒める。 そして昔と何にも変わっていないと。
「いや、女の子になってるね。綺麗になっていると思う」
照れる翼に、橘君は、テニス部に遊びに来るよう誘った。
翼は、ふと先に出発した勇と天童さんのペアを気にしている。 勇が天童さんの事をよく思っていないような発言をしたからだ。
***
そんな2人は肝試しの真っ最中。 とにかく早く戻ることだけを考えていたので、 走ってビー玉のある岩の地点まできて、必死でビー玉を探していた。
探しながらも口論している。
「お前の言動の辻褄が合わないんだ。 自分の所有物じゃないと言いながらも明らかに橘のことを警戒して今も早く戻ろうとしている。 お前は何がしたいの?綾野さんのことどう思ってるの?」
***
一方、橘君と翼。失神していた委員長が起きて来た。
全てを見てきた委員長は、あの2人はなんだかんだで気が合ってるから大丈夫、という。 余計な心配なんじゃ、と言う橘君に、翼は、自分と勇は付き合っていない、と誤解を解く。
またもや誤解されていたのだ。 謝る橘君に、翼は、勇が人見知りで寂しがりやなせいで自分にくっつきすぎる所が悪い、と言い切る。
それを聞いて委員長は勇が少し可愛そうに思えた。
仲がいいことはいいことだという橘君に、 翼は、そんなこともないよ、と否定する。
***
脳裏に蘇る過去の記憶。おかっぱの女の子が
「男たらしが 横取りしようとするから」
と言っている。
愛ちゃんが
「もう全部うんざりなの」
と言っている。
***
翼が、橘君と委員長に言う。
「私のせいで勇もたくさん苦労してきたし、 そもそも誤解ってされていいもんじゃないでしょう 。私がいつも荷物になってるばかりだから、少しは距離をおけばいいのにね」
「待って待って綾野さん、なんでそんな二人一緒にいるのが悪いみたいな言い方するんだ? 別にいいじゃん幼馴染だし。今の綾野さんの言い方だと 二人の思い出が全部ただの荷物になるよ?ちがうだろう? そして距離をおこうとか言われたら俺だったらないちゃ」
と橘君が言ったところで、翼がもうすぐ泣きそうになっていた。
おろおろする委員長と橘君。
翼は泣くのを我慢しながら、すでに距離をおこうと勇に言ったことがあると伝える。 それを聞いた、こっそり全てを知る委員長は
「あなた達は、一ノ瀬君、天童さんにとて何があっても一緒にいたいほど
大切な存在だからだと思います。 だからそんなに自分のことを責めないで、 喜んで荷物になってあげるぐらいの勢いで隣にいてあげるだけでも彼らはよろ・・・」
と言ったところで、翼はついに泣き出した。
翼は委員長にハグをする。
***
勇と天童さんはまだビー玉を探しながら、そして口論していた。
天童さんは、自分には余裕がない。 告白はしたいが振られたくなくて先延ばしにしていると。 勇が何も伝えようともしないことが理解できない、と。
***
勇は過去のことを思い出す。
病室で、左腕に包帯を巻いた翼がベッドに座っている。
顔はみえない。
***
翼にとって「友達」は欲しくて守りたくてたまらない存在。 だから「友達」でいる限り、翼が俺から離れることは絶対ない。
振られるのが怖いのか問う天童さんに、勇は、 俺が振られるわけねぇだろう、と言い切る。 あいつにはまだ「友達」の俺が必要だから。
***
翼は委員長と一緒に肝試しをスタートした。 委員長は恐怖で震えている。
ビー玉を見つけた勇と天童さんは、ゴールへ向っていたが、 天童さんが突然、橘君と翼を迎えに行くと言って、山中へ入ってしまう。
慌てて追い、引きとめようとする勇の制止も聞かず、天童さんはどんどん先へ。 そしてつまずいて落ちそうになる天童さんを勇は寸でのところでキャッチする。 ひっくり返った二人が顔を上げると、翼&委員長ペアがいた。
スタート地点で待機する橘君の元へ、委員長に手を貸しながら天童さんが戻ってきた。委員長が怖がったからと簡単に事情を説明したが、 本当は、天童さんが再度委員長を気絶させたのだった。
何故、橘君が翼と一緒に行かなかったか問う天童さんに橘君は、委員長が自分で回りたがっていたと答える。
何故、翼が委員長と一緒に回っていたか問う勇に、 翼は、元のパートナーが委員長だったからと答える。
何故、勇が天童さんと(あらぬところである)ここにいたか翼が聞いた。
To Be Continued
【感想】
最近、勇と天童さんがギスギスしながらもなんだかんだで、 一緒にいる所が多くて、なんだか好きになってきました。 他の人にはあまり感情を表に出さない勇が、真正面からどんどん来る 天童さんに挑発されて、どんどん感情的になっていきます。 二人とも、目的はほぼ同じでしたし。
橘君のさわやかさは天然ですね。 翼への好意は、初恋の人という過去の気持ちだからこそ、 勇や天童さんが躊躇するようなこともさらっと言えるのではないでしょうか。 もちろん、持ち前の性格もあると思います。
何が何でも翼と回りたかったわけじゃなかった橘君、 委員長でもよかった翼に、ホッとする二人は可愛かったです。
一番は委員長、うっかり勇と天童さんの事情を全て聞いてしまいましたが、 委員長なりに全てではなくて、踏み込める範囲で優しい言葉に変換して、 翼に伝えてくれました。純粋な意味で、友達と呼べるように、委員長はなったと思います。
最後に、委員長を2度目気絶させた天童さんはのメリットはほとんどなかった。 それでも、勇と翼を二人きりにするため???でしょうか・・・
確かに二人をくっつけることにメリットはありますが、 早速勇に協力する、という感じなのか、 なんとなく話していて、勇に感情移入してしまったのか、 真意はわかりませんが、私は天童さんが嫌いじゃない、というか好きです。
【ネタバレ/伏線回収班】
★ここに注目★
・今度テニス部に遊びに来なよ!一緒に練習しよう。
・ビー玉が意外とない
・中学校のおかっぱ頭「男たらしが 横取りしようとするから」
・勇の回想。中学の頃、翼は病室でベッドに座っている。左腕に包帯。
・勇「俺がふられるわけねぇだろう」
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