web漫画/カカオ79%【あらすじ(ネタバレ)&感想240話】~残り21%の甘さ~
240:悪化(1)
翼と勇が、勇の部屋でいい感じの雰囲気になってキスをした翌朝。
勇は朝の身支度で、シャツのえりを立てて、ネクタイを結びながら翼について考えていた。
翼は意外ときれい好きだ
身だしなみもいい方で
制服を着るときも
リボンやネクタイなど
外さずにしている
勇は中学の時の翼の制服の姿、そして、今の、高校の制服の姿を思い浮かべる。
清潔は健康に繋がる
自分でも選手を目指してたこともあるけど
隣でずっと厳しく自己管理をしてきた
空にぃの影響を受けてんだろう
いつも綺麗に切ってる爪とか
シャンプーの匂いが絶えることのない髪の毛とか
そこから繋がる真面目さや真っ直ぐさが
俺は好きだ
ギュッとネクタイを締めて勇は家を出た。翼の家と勇の家の間で、勇、翼、天童さんの3人は落ち合った。翼と目が合う。
「あれ?珍しい、ちゃんとネクタイしてる」
翼が勇の変化に気がつく。
「髪整えた記念にやってみた」
翼は、髪…と呟き、しばし勇に見惚れる。そんな翼に気がついて、勇は微笑みかけるが、翼は冷静ではいられない。
「何だ、髪に何かしたのか」
と天童さん。
「見ればわかるだろ、切ったんだよ」
「分からん」
勇が答えている横で、翼は1人赤面していた。
こいつ…昨日はあんな濃い接触(?)をしといて、何て冷静な…!
勇は天童さんと会話しながらも、ちらっと翼の方を見て、顔を赤らめているのを確認する。
「目の下のクマ」
勇が翼に言う。
「あ?!」
反応する翼。
自分の気持ちが隠せないところや
嘘がつけないところが
愛おしくてたまらない
***
キーンコーンカーンコーン、チャイムがなって昼休み。1-Bの教室に走って戻ってきた翼は青ざめていた。
い、いない
昼飯食べてすぐ走ってきたのに
翼は膝をつく。
天童さんと一緒に食べるために教室を離れた間にどっか行っちまったのか
デザートでパン食べたのがまずかったのかも
仕方ない
放課後を狙ってみるか
この無駄に勇気が湧いてきている間に話をつけなきゃ
勇とは何だかんだうまくやっていけてるし
天童さんが隣で応援してくれている
でもそんなことよりも
自分の目で愛ちゃんが元気でいるか
それが知りたかったんじゃないか
今までずっと忘れていた気がする
…ってことで気合い入れて来てみれば
どこにいるんだよ
夏目凪…!!
***
その頃、モブ男こと夏目凪は、中庭のベンチに座っていた。
「何?話って。告白ならお断りするよ」
軽薄な笑みを浮かべて、モブ男が言う。
「俺男には興味ないんだもん」
モブ男の目の前には勇が無言で立っていた。勇は遊園地での翼の様子を思い出していた。
明らかにこいつと観覧車に乗ってから
顔色が悪くなっていたのに
聞いても教えてくれないし
しつこく聞いたら
執着しすぎにみえるかもしれないから
自分で調べるしかねぇよな
勇は、先日翼に言われた言葉を思い出していた。
『何でもない』
『でも私は…あんな執着されすぎるのはちょっと…重い…かな…』
「お前、夏目愛ってやつ知ってるか?」
勇はモブ男に単刀直入に問う。モブ男は少しほほえみ、目は見開かれたまま笑わず、勇を見た。勇も、冷たい視線でモブ男を見ていた。
ToBeContinued
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