『カカオ79%』137:嫌い【あらすじ&感想】

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web漫画/カカオ79%【あらすじ&感想137話】~残り21%の甘さ~

137:嫌い

【あらすじ】

文化祭当日は、文化祭実行委員会の面々が、学校内で奮闘していた。もちろん実行委員長であるアリザワ先輩も、トランシーバーを持っている会員と一緒に、校舎内を巡回する。
「おい、誰か生徒会長捕まえて来いや!」
アリザワ先輩が大きな声を出した。アリザワ先輩は、『委員会』と書かれたとんがり帽を被っている。
「委員長!本館でもめ事が!あと暑いです!」
一緒にいる委員会員は、仮装で上からローブを被っていた。

リナ先輩は、赤色のとんがり帽とローブで魔女の仮装をしていた。フラワー交換所で、大量のフラワーを交換する。

***

校舎の廊下で、壁を背に、モブ男と村上さんが並んで立っていた。そこに、通りがかりの女子生徒たち二人が、今起きた出来事について話しながら歩いていく。

「ああ、さっきはびっくりした」
「急に一ノ瀬君が綾野さんこと抱きついちゃうからまさかと思ったけど、劇の宣伝的なもんだったんだね」
「ロミオ役の人も飛び込んできてたし」
「あの二人はもうそういう関係じゃないってはっきりしたじゃん。あの写真の撮られた子が証人だとか」
「付き合ってもないのにあの距離感は本当にムカつくけど、ただの幼馴染ってことがわかった今なら私達だってなんでもできるってことよ」
あれ出るだろうね。やっぱフラワー買っとこうよ」
そう言いながら通り過ぎて行った。

モブ男と村上さんは、その人たちの話を黙って聞いたいたが、2人が通り過ぎると、村上さんが口を開いた。
「はあーバカじゃないの、どこからどう見ても普通の幼馴染の関係じゃないでしょうよ」
「まあ、つまり村上さんのばらまいた写真が働いてくれた結果ってことじゃない~?」
モブ男の言葉に、村上さんは怪訝な顔をして、モブ男を見た。
「まあまあ、何も落ち込む必要はないってこと☆」
そう言いながら、モブ男は台本をパラパラとめくった。

「なんならさあ、もっかい手を組んでもいいよ~?実は今、うちのクラスちょいと面白い状況なんでね。俺の台本じゃパリス様はそんな悪役ってわけじゃないけど、この文化祭でのパリス様は悪役となってみんなに嫌われちゃうかもしれないの

***

「ご…ごめん…なさい」
委員長の顔面をグーパンチしてメガネを割ってしまった翼が、委員長に謝る。
「ありゃりゃりゃー」
クラスメイトが委員長を見て落胆の声を上げた。
「め、目が!目がぁぁぁ…!!」
委員長は泣きだしていた。
「どうしよう、これ…大丈夫…じゃないよね?」
顔面蒼白で翼が言う。
「大丈夫じゃないな。なんせ、メガネロミオってタイトルなんだぞ?!ぶっちゃけ中身の人よりメガネが大事って言うかメガネさえあれば中身誰でもいいって言うか!!」
クラスメイトが宣伝用の看板を指して、委員長に言った。

「……それメガネとジュリエットでよくないですか。私の存在意味は…」
委員長が反論するが、クラスメイトは、革新的な一言を言い放つ。
「仕方ねえんだよ、うちのクラスの売り物はジュリエットなんだから!お前たちは飾り花にすぎない!何がBLだ」
それを聞いた委員長と、隣にいた翼がショックを受ける。
「とは言え、メガネロミオと宣伝している以上、今更コンタクトにするとかメガネなしにはできないし…」

少し離れたところで勇は、対応を話し合う翼や委員長たちの輪を横目に見ながら、お客さんの女の子達の対応をしていた。

「委員長、予備のメガネとか持ってないの?」
翼が聞く。
「す、すみません。家にならあるけど…視力も悪いからちゃんと見えないと劇にも支障がでるし…まいったな~」

「誰か予備のメガネいっぱい持ってる委員長と同じくらいの視力の人いないかな~」

天童さんは、メガネをかけて、キャップを被って、私服で文化祭に来ていた。人も多いし、迷わないようにキョロキョロしながら歩いていた。

***

「嫌だよ」
手を組もうと言ったモブ男の提案に、村上さんが答える。
「何それ、綾野さんを悪者にして何のメリットがあるの?」
村上さんは、手を握りしめながら言う。
「今まで見たいな2人の間を乱せるようなことならまだしも、そんないじめみたいなことはやりたくない」
「あっそー?残念☆じゃね村上さん、今後も頑張ってね」
モブ男は、あっさり引き下がってしまった。村上さんもこれには意外だった。
「待って!あんた…一体何のつもり?!綾野さんに気があるから私に手助けしてたんじゃないの?!なのに劇ではいらないキスシーンをわざわざ作って入れたり、一体何考えて…」
モブ男は、突然、誰も寄せ付けないような怖い顔になって答える。
「誰が、誰に気がありますって?」
その顔と声に、村上さんは思わずビクッとする。

***

天童さんは、道行く人と肩がぶつかった。
「おーいこらぁてめぇどこに目をつけてあるいてん…」
ぶつかった男が天童さんに向かって言うが
「あん?」
天童さんが凄んで答えたので、ぶつかられた二人が震えた。
舌打ちしながら天童さんはその場を離れて行った。

文化祭は盛り上がっている。教室が盛況だという声や、親族が来ていて遭遇する光景。歩く天童さんの周りは、ざわざわとしていた。

人が多い

楽しそうで盛り上がっている声達が耳障りだ

文化祭なんかいらだたしいだけの人の集まり

クッソ、やっぱ来るんじゃなかった

でも

***

「文化祭、来いよ」
文化祭が始まる前のことだ。アリザワ先輩が、天童さんに声をかけた。
「言われなくてもちゃんと門の完成までサボらないで行くから…」
「文化祭の当日も来いって言ってんだよ。やることなら文化祭準備委員会の仕事がいっぱいあるから、やらせてあげてもいいんだぜ」
アリザワ先輩が言う。
「頼んでない」

「てんどっちーが嫌いって言ってた大魔王…いや、綾野はさ、いつも浮いてるてんどっちーのことが心配で心配でたまんねーらしいから、もう浮いてないよ、大丈夫☆ってこと見せたら付きまとわれることも減るんじゃない?」

天童さんは文化祭の人波を歩きながら、アリザワ先輩に言われたことを思い出していた。
「だからと言って何で私が委員会の仕事を…やらねーよ、ボケが」
天童さんは翼の事も思い出す。天童さんのクラスメイトに忘れ物を届け、本人に渡すよう話したあと、翼はガッツポーズをしていた。天童さんは、廊下の角から、その光景をみていたのだ。

今日ここへ来たのは…

天童さんの視線の先には、ウサギの着ぐるみを着た橘君がいた。人にぶつかって謝っていた。

このために来たに決まっている

天童さんは橘君の姿をスマホで写真に撮りながら、橘君の後をつける。

「ん?体育館の方に向かってる?橘のクラスは確か教室で…」

天童さんの尾行は続く。

To Be  Continued

【感想】

いろんなところでいろんな事態が動いてきました。まず、メガネが壊れた委員長、劇はどうなっちゃうんでしょう。

勇と翼の、2人の関係性が変化して、ストレートに翼に接する勇と、まだそれに気がついていない、周りのたくさんの人たち。そして、モブ男はこの期に及んで、何をたくらんでいるのでしょう。村上さんはどう動くの?

そして天童さんと橘君。二人は、きっと翼たちのクラスの劇をやる体育館に向かったのでしょう。

文化祭実行委員で忙しいアリザワ先輩と、大量ののフラワーを買うリナ先輩。

続きが、気になります…!!

【ネタバレ/伏線回収班】

・リナ先輩は大量のフラワーを購入

・女子生徒たち「あれ出るだろうね。やっぱフラワー買っとこうよ」

・「誰か予備のメガネいっぱい持ってる委員長と同じくらいの視力の人いないかな~」

・ウサギの橘くん、橘君のあとをつけるメガネをかけた天童さん、体育館へ向かう

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