『学級委員に、なりました。』episode13【あらすじ&感想】

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学級委員に、なりました。 学級委員に、なりました。
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web漫画/学級委員に、なりました。【第13話あらすじ&感想】~異業種交流会レポート~

 

学級委員に、なりました。【episode13】 を一言で

永斗と真理ちゃん、愛花の気持ちに気が付く

修也と美紅ちゃん、修也が手伝う動機で見解の違い

学級委員に、なりました。【episode13】の あらすじ

 

「ロッカーの中も片付いたし、あとは先生に報告して終わりかな」
そう言いながら、修也は掃除道具入れをバタンと閉めた。
「よくみると、悪くなってる道具、けっこうあったね」
美紅ちゃんはそんな修也にお礼を言う。
「て…手伝ってくれて…ありがとうございます…でも…あの…本当に手伝ってもらってよかったんでしょうか…お友達から何かお誘いとか…」
言いながら、美紅ちゃんは少しだけうつむいた。

「ああ、大丈夫だよ。この前も言ったけどあいつらとはよく一緒に帰るから、またいつでも遊べるし」
修也は美紅ちゃんを見つめる。
「俺が、どうしても美紅ちゃんを手伝いたいって、勝手に思っただけだから、気にしないで」
美紅ちゃんは、修也の言葉を、心の中で反芻する。

…藤崎君は、そこまでクラスの仕事のことを

考えてくれてるんだ…

…なんて真面目な人なんだろう…

「先生職員室だよね」
言いながら、修也は教室のドアを開けた。

仕方なく、なった学級委員なのに

頑張るって言ってくれたり…

すごく真面目で…

優しい人なんだな、藤崎くん…

***

美紅ちゃんが修也について考えている横で、修也も、美紅ちゃんについて考えていた。

『俺がどうしても美紅ちゃんを』

…いままでは、誰かをそんなふうに思った事なかったな…

みんな平等で

誰かを「どうしても」なんて

特別に感じることはなくて…

でも、いまは…

いままでとは違う

特別な子が

いる

修也は美紅ちゃんのことをちらっとみた。

***

「じゃーね」
「おう、愛花バイバーイ」
駅で、永斗と真理ちゃんが、愛花と別れる。永斗は全力で手を振ったが、愛花は振り返らなかった。

「…今日の愛花、機嫌悪いだけならまだしも、後半あんまり元気もなかったような…」
永斗が、隣で手を振っていた真理ちゃんに問いかける。
「う…ん。ここんとこ修也いないしね……寂しいんじゃないかな」
真理ちゃんが答える。
「それなんだけど、真理ちゃん」
永斗が、いつになく真面目な顔をして、もう一度、真理ちゃんに問いかけた。
「愛花って、もしかして修也に❤なの?」
少し間が開いた。
「えっそうなの?」
「いや、どーなの…?」

***

永斗と真理ちゃんは、駅のホームのベンチに座って、話しをする。
「…私はこれまで愛花から、そういう話はきいてないけど、修也ってそれなりにモテるから、一年の頃告られたこと、何回かあったじゃん?」
真理ちゃんが、ゆっくり話す。
「うん、いつもさらっと断ってたよな~、もったいない!」
永斗が悔しそうに言う。

「そういうの間近で見ててもあの子、べつに動じたりしてなかったし。たしかに修也のこと気に入ってるっぽいけど、それは友達としてなついてるのかなーって、思って…たんだ…けど……そうじゃないなら…あれ…もしかして私…知らずに無神経なこと……」
話をしながら、真理ちゃんは、ぐるぐるぐるぐると考え込んでしまう。
「わーー!真理ちゃんが考え込みだした!」

えっ、えっ、ちょっと待って、だからそれはつまり…

ぐるぐると考える真理ちゃんを、永斗は一生懸命止めて、思考の渦から引っ張り出そうとした。
「やめよ、この話。ここで終わり!電車着来ちゃうから!」

永斗は、少しだけ声のトーンを落として話す。
「……愛花はさ、言いたいことあったら何でも言うやつだし、真理ちゃんが何も聞いてないんだったら、多分それは、いままでどおり普通に接してればいいってことだよな!?」
そして、真理ちゃんの方に向き直って、言葉を続ける。
「きっと何かあったら言うやつだから、そんとき味方になってやったらいいんだよな!?」

真理ちゃんは、一生懸命話す永斗に、少し驚いた顔をしたが、すぐに同意をした。
「…うん。そうだね…」

To Be Continued

あらすじの続きはこちら

『学級委員に、なりました。』episode14【あらすじ&感想】

前話はこちら→『学級委員に、なりました。』episode12【あらすじ&感想】

 

学級委員に、なりました。【episode13】の 感想

 

美紅ちゃんが思う、修也がクラスの仕事を手伝う動機と、修也が美紅ちゃんを手伝う動機がいい感じにすれ違っていて、少し面白いです。悪い意味ではなく、美紅ちゃんは、基本的にはちょっとずれているタイプです。

もっと、人って悪意があったり、下心があったりすることの方が多いと思います。でも、そんなことも考えもせずに、人とちょっとずれてしまう。そのズレも、美紅ちゃんの引っ込み思案なところや、学級委員スイッチが入っていない時の美紅ちゃん自身の自信のなさにつながっているのかもしれません。

でも、動機はちょっとズレて受け取っているとはいえ、修也が優しくて、そして真面目な本質、というのは当たっていると思います。

一方の愛花について考える永斗と真理ちゃん。この二人も、友達思いで優しい2人ですね。でもちょっと鈍感(?)なのか、いままで愛花が上手に気持ちを隠してきたのか、いままで気が付かなかったことに驚きました。

『学級委員に、なりました。』とは

WEB漫画アプリ「comico」にて2016年~連載。作者はノエノ。
学級委員になったふたりとその周囲の人たちの物語。

【登場人物の紹介はこちら】

『学級委員に、なりました。』【登場人物の紹介】

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